物語が始まる前に【ハリー・ポッター】 (ページ2)

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現状西洋ガールページ2

「ま、ほう？それって、杖を振ったら何でも出来たり、大きい鍋に入った緑の液体をかき混ぜたりする魔法？」

「少し違うな」

　少年の口から出てきた魔法という単語に頭を悩ませる。魔法、それは鼻の長い老魔女が黒いフードを被り、うっひっひとか笑いながら鍋をかき混ぜているイメージである。それをさらりと否定され、少しショックであるが、興味が沸いたため続きを促す。

「ここは魔法を学ぶところなんだ。それを知らないなんて、お前はマグルか侵入者か？」

「うわっ、杖を構えないで！て言うか何げに杖小さいね」

　顔の筋肉を緊張させて、細い杖を構える少年を必死で説得する。誤解だ、自分は侵入者ではないと。杖はしまってくれたようだが、まだ警戒しているらしい少年に、さくらは腕を差し出した。

「わたし、さくらって言うの。君の名前は？」

「＿＿ドラコ・マルフォイだ」

「うん、宜しく。ところでドラコ君はハーフかな？」

　疑問に思ったことを尋ねる。明らかにドラコ君は日本人ではない。青白い肌にプラチナブロンド、それに名前。だが日本語は喋れているようだ。なので、外人らしい名前と容姿＋日本語喋れている(？)＝ハーフとさくらは考えたのだ。

「僕は純血だ！君みたいな奴に半純血だと言われる筋合いはない！」

　顔を赤くして怒鳴るドラコ君に怯む。悪いことを言ってしまったのだろうか。半純血とか純血とかなんだそれ。よく分からない単語が飛び出してきた。ごめんなさい、ドラコ君。よくこの世界が分からないのです。