寝ても覚めても。 (ページ11)

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みんなでキャンプしましょ７ページ11

yoko,side

とりあえず、
それぞれ数人に分かれて
ヤスを探すことになった。

おまけに雨も降ってきて
自体は最悪。

早く、はやく見つけな...！
ヤス...ヤス...！

あいつは今、一人なんや。

俺が...！

ヒ「雨、激しくなってきたな」

横「早くせな...はやく」

ヒ「横」

横「...ん？」

ヒ「大丈夫や。
あいつは大丈夫やから。
落ち着いて探すで」

横「...おん」

そうやな、焦ったらあかん。

－－－－－－－－

ガサガサッ

横「ん、ヤス！？」

草が動いた。
風やない。
それに人の気配がする。

ということは、ヤスが近くに...？

安「あっ...よ、横ちょ！」

そこにヤスは居た。
少し服が泥で汚れてる...。

安「ごめんなぁ...俺」

横「話はあと聞く。まずはみんなと合流や...」

－－－－－－－－

倉「ヤス！大丈夫やった！？」

亮「章ちゃん、無事やったんやな！」

丸「よかったわー」

安「ごめんな、みんな...
ありがとう」

す「足、怪我してるやん」

ヒ「ほんまや。誰か、救急箱！」

怪我...？

辺りの暗さで、
ヤスの足の怪我に
気付かへんかったわ...。

こんなんでほんまに最年長なんか...？

－－－－－－－－

ヒ「ひとまずこれで大丈夫や。
でも後でちゃんと病院行けよ？」

安「うん。
ありがとう、信ちゃん」

ヒ「...ええから、もう休みや」

安「うん...横ちょ...あのっ」

横「...な...なんで」

安「え？」

横「なんでやっ！
もっと早く見つけて
ほしかったんやろっ！

ほんまはそう思って、
ありがとう、とか、ごめん、とか
そんなん思ってないんやろっ！！」

違う。
言いたいのはこんな事やない。
なのに...。

自分の情けなさ、不甲斐なさを
ヤスにぶつけてどうするつもりや。

こんなん言っても困らせるだけやん。

なのに、どうしても思うように
言葉は出せない。

横「俺、テントに戻るわ」

安「横ちょ...」

もう、うまくいかへん。
自分がどうしたいのかも分からへん。

ヤスが無事で嬉しかった。
それだけ。

素直な気持ちを、
なんで伝えられへんの？

あれだけ酷く言ったから
いくらヤスでも
嫌いになるかもしれへん。

嫌や。
嫌われたくない。

でも、もう俺には何も出来へん...。

俺は何もかも投げ捨てて、
就寝用テントの中で眠りについた。