ポカリとアクエリ ページ9
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黒団と呼ばれた瞬間予想していたよりも大きく上がった歓声に嬉しさを感じながら、後から見えるAの背中に最大限の拍手を送った。
Aはマイクを持ってグラウンドを見渡すと、笑顔で感謝の言葉を述べ始める。
「まず、わたしの指示を信じて付いてきてくれた団員、そして黒団に票を入れて下さった先生方、保護者の皆様、そして暑い中出向いてくださったご来賓の方々に感謝します!本当にありがとうございます。」
そのまま後に一歩下がってゆっくり90度に腰を曲げる。
「そして次に、黒団がパフォーマンスの部優勝を勝ち取る最大の魅力である振り付けを考えてくれた、わたしの親友の大倉忠義くん、並びに、私のクラスの皆、そして、悔しい思いを表に出さず、私達黒団に拍手を送ってくれた各団団長、団員、全校生徒の皆様にも感謝しています。ありがとうございます!」
そしてもう一度頭を下げた。
Aの口から''大倉忠義くん''なんて呼び方を聞くのは初めてで、むず痒くて笑ってしまう。
隣の男子が大倉ばり褒められてるやんって俺を小突くのを笑いながら、Aの挨拶を聞いた。
「中学校生活最後の夏、最後の体育祭ということで、出し切れる力を全部使った団員、クラスメイトのみんなとの努力を皆様に認めていただけて、大変嬉しい限りです。」
そしてマイクの電源をオフにしたAは、そのままありがとうございましたと叫んだ。
グラウンドに響いた声に、みんなが拍手をして、Aは表彰台を降りる。
「あ!大倉くんこれ!」
後ろを向くと黒団で副団長をしてた男子がダンボールを持っていて、ポカリとアクエリどっちがいい?って首をかしげた。
「アクエリがいいけど、どうしたん?それ、」
「団長が黒団の皆とクラスメイトと各団団長と篠崎さんに差し入れって!」
「めっちゃ多いな!笑、ありがとう!」
アクエリを1本もらうと副団長はクラスメイトにもスポーツドリンクを配り出した。
蓋を開けたアクエリはキンキンに冷えていて、火照った体にじんじんと染み込んでいく。
息継ぎのために口を離すと思わずプハァと息が漏れた。
「めっちゃいい飲みっぷりやな!」
「あ!おかえり〜!これ皆にってめっちゃお金かかったんちゃん?」
「まあ多少かかったけど勝てたからええねん!」
「大倉忠義くん♡言うてたな爆笑」
「ハート付けてへんわ!笑」
俺の横に並んだAもアクエリを開ける。
太陽に雲がかかって涼しい風が吹いた。
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんありがと!!!!!!! (2019年3月30日 13時) (レス) id: 7786978901 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - やっぱりやっぱり大好き( ; ; )( ; ; ) (2019年3月28日 23時) (レス) id: fd599d71d8 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - オクラさん» オクラさん!コメントありがとうございます!(○´ー`○)頑張ります! (2018年8月19日 11時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
オクラ - とても面白いです(><)更新頑張ってください!!! (2018年8月19日 11時) (レス) id: 7ba911c0c9 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ∞くらら∞さん» ∞くらら∞さん!コメントありがとうございます!頑張ります!!! (2018年8月2日 1時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年7月9日 15時