木曜夜10時 ページ48
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最近ではドラマの仕事も増えて、今日だって木曜夜10時の新ドラマの撮影。
料亭を営む一家のお話で、俺はへなちょこ次男役。
一番絡みが多いのは俺の妹役の新人女優の女の子だけど、監督とどうやら反りが合わないらしい。
「カット!」
「もっと美味しそうに食べれないの!?」
「は?自分の食べ方なんて見れないですよ!!」
「もういい!あんたクビ!!出てって!」
あらら〜、面倒くさそう。
さっきからずっと食べるシーンを繰り返してて、OKは一向に出る気配もない。
今回のドラマの監督は、腕は確かだけど少し変わってるって言う噂で確かに他のスタッフは彼女にお手上げ状態だった。
誰にもバレないように小さくため息をつく。
新人の女の子はプンスカ怒りながらスタジオを出て行ってしまって、監督も怒りながら椅子に座る。
「皆さんちょっと休憩しててください!私が自分でこの役する女優の子決めてくるんで!!」
そう言うと監督は、スタッフの制止も聞かずに外に飛び出した。
「監督、いつもあんな感じなんですか?笑」
「大倉さん、お疲れ様です。すいません、いつもはもうちょっと落ち着いてるんですけど、我慢出来なかったみたいで、、」
「僕は大丈夫ですよ笑、大変ですね笑」
「あんなこと言うていつも違う女優の子引っ張り出してくるんですよ?さっきの子の事務所になんて伝えたらいいか、、」
「まあでも気持ちは分からんでもないですよね」
「確かにあの食べ方はちょっとね苦笑」
確かにあの子は顔は可愛いけど食べ方は残念だった。
他の出演者に横暴に当たるところもあってあんまり現場では良く思われてなかったし、俺にも関係のないことで心の中で鼻をほじりながらお茶を飲む。
時間が過ぎて、1時間半。
他の演者さんも苦笑いしながら仮眠を取ったり台本を確認したり、個人リハをしてみたり。
俺もなんだか眠たくて、大きな欠伸をして机に突っ伏した。
ウトウトと瞼も重くなってきた時、スタジオのドアが大きく音を立てて開く。
「見つけたわよ!!!」
監督の嬉しそうな声に誰もがそちらに目をやった。
「今日から新人女優のAちゃんです」
「え、あの、」
「ほら挨拶!」
「え、と、よろしくお願いします!!」
長い髪を揺らしながら頭を下げたその姿には見覚えしかない。
さっきまで眠かった体が嘘みたいに動いて彼女に近寄った。
「え!A!?!?」
「あ!!!!!おくら!!!!!!」
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんありがと!!!!!!! (2019年3月30日 13時) (レス) id: 7786978901 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - やっぱりやっぱり大好き( ; ; )( ; ; ) (2019年3月28日 23時) (レス) id: fd599d71d8 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - オクラさん» オクラさん!コメントありがとうございます!(○´ー`○)頑張ります! (2018年8月19日 11時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
オクラ - とても面白いです(><)更新頑張ってください!!! (2018年8月19日 11時) (レス) id: 7ba911c0c9 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ∞くらら∞さん» ∞くらら∞さん!コメントありがとうございます!頑張ります!!! (2018年8月2日 1時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年7月9日 15時