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特大サヨナラホームラン ページ37











「私にとってのお父さんはたった一人。血を分けてくれた実の父だけです。すめらぎさんのことをお父さんと呼ぶことは出来ません。」


「っ、」


「でも、すめらぎさんが私の父になることには変わりありません。だから、」


「パパって呼んで良いですか?」






俯いていたすめらぎさんがガバッと顔を上げた。


その切れ長の目からは涙が次々にポロポロと溢れている。


「私のことはAって呼んでね、パパ笑」


「うん、よろしくね、っ、」



お母さんと手を握りながら嬉しそうに涙を拭ったパパは、お父さんの仏壇にお線香を上げると、長く時間をかけて挨拶した。




お母さんはホッとしたように私を抱き締める。



「ありがとう、」


「良かったあ、お母さん幸せそうで」


「うん。ほんま幸せ。笑」




三人で笑う。

お父さんの声も聞こえたような気がした。









「え!?!お母さん再婚!?!!!!」


「そうやねん!佐藤から皇になってん!」


「すめらぎ?珍しい苗字やな!」


「せやろ?呼ばれても振り向かれへんわ笑」


「私はAって呼ぶから関係ないわ笑」




楽しそうに笑うあーは今日から上京して東京のモデル事務所に所属することになった。


大きなキャリーバッグを引きながら、新大阪へ二人で向かう。


ヒールをカツカツと響かせて歩くその瞳はやる気と活気に満ち溢れていて、そのスタイルは人の目線を引き付けた。




「東京遊びに来てな?」

「うん!一緒にディズニーランド行こうな!」

「勉強頑張って!」

「あーの載ってる雑誌全部買うから!」

「ふふ、ありがとう!」

「じゃあまた」

「うん。」





改札を通ってあーが見えなくなっていく。


どんどん先に進むその背中は大きくて、私も後押しされた気分になった。




家に帰ってトラガスに付けている小さな星をなぞる。



「「おかえり〜!」」

「ただいま!」


お母さんはパパと二人で渋谷すばるくんを見ていて、私もその横に並んだ。





「あ、」

「ん?」

「いや、なんでもない!」




渋谷すばるくんの後ろでおくらがドラムを叩いていた。



最後にあった時よりももっとカッコよくなって、もっと大人っぽくなって、何よりとっても楽しそう。



まだまだスポットライトは当たりにくい位置にいるけど、林檎の樹は花をつけている。



そんな彼の親友でいれることがとても誇らしかった。


春一番の風が吹いた。








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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんありがと!!!!!!! (2019年3月30日 13時) (レス) id: 7786978901 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - やっぱりやっぱり大好き( ; ; )( ; ; ) (2019年3月28日 23時) (レス) id: fd599d71d8 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - オクラさん» オクラさん!コメントありがとうございます!(○´ー`○)頑張ります! (2018年8月19日 11時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
オクラ - とても面白いです(><)更新頑張ってください!!! (2018年8月19日 11時) (レス) id: 7ba911c0c9 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ∞くらら∞さん» ∞くらら∞さん!コメントありがとうございます!頑張ります!!! (2018年8月2日 1時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:じょび | 作成日時:2018年7月9日 15時

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