常連さん二人 ページ22
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それから時々金髪さんがバイト先に来るようになった。
もう一人の綺麗な常連さんは毎週火曜の5時頃に来て、金髪さんはだいたい6時頃。
「佐藤ちゃんまたきたで〜!」
「あ!お母さんいらっしゃいませ〜!今日も仕送りですか?」
「せやねん!いつもと一緒!よろしくね!」
ダンボールをカウンターに置いたお母さん。
私のお母さんじゃないけどみんなを包み込むような暖かい雰囲気に、この前思わずお母さんと呼んでしまった。
お母さんは笑いながら娘出来たわ〜って嬉しそうに頬ずえをついた。
それから常連さんのあだ名はお母さん。
今日も少したわいもない話をしてお母さんはコンビニを出た。
もうすぐ短針と長針が時計を縦に割る。
「いらっしゃいませ〜」
「今日もおるん?おつかれさん」
「金髪さんもお疲れ様です!」
今日はラッキーな日。
うちの常連、美形ツートップがご来店の日だ。
金髪さんは今日はもう帰りやねん〜っていいながらビールを二本と裂きイカを持ってカウンターに置く。
「あと42番」
「はーい!」
「あ、ライターも」
「毎回ライター買ってますね笑」
「おん、いっつも無くしてまうねん笑。ライターもリップも使い切ったことないわ笑」
苦笑する金髪さんに何色がいいですか、と聞くと一言「黒」と。
黒いライターとタバコをお酒と別の袋に入れてお会計する。
お釣りを渡す時に少し触れた手は氷のように冷たくて、私はいつものように暖めたカイロを渡した。
「はい」
「毎回ええのに」
「良くないですよ〜、いまめっちゃ手冷たかった!」
「ほなありがたくもろとくわ、笑」
金髪さんは、ビールの入った袋をぶら下げながらタバコのパッケージを開けた。
ビニールのカスをゴミ箱に捨てると、ほななっていいながら店を出る。
「ありがとうございました〜」
ドアから入り込んだ風に身震いしながらもう一つカイロを開けた。
常連さん二人を見送った後の勤務時間は進むのが遅く感じた。
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんありがと!!!!!!! (2019年3月30日 13時) (レス) id: 7786978901 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - やっぱりやっぱり大好き( ; ; )( ; ; ) (2019年3月28日 23時) (レス) id: fd599d71d8 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - オクラさん» オクラさん!コメントありがとうございます!(○´ー`○)頑張ります! (2018年8月19日 11時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
オクラ - とても面白いです(><)更新頑張ってください!!! (2018年8月19日 11時) (レス) id: 7ba911c0c9 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ∞くらら∞さん» ∞くらら∞さん!コメントありがとうございます!頑張ります!!! (2018年8月2日 1時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年7月9日 15時