ベギラマ ページ45
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「あ、祐介や」
「ほんまや」
昼休みにAとパンを頬張る。
Aはお母さんが忙しくて、A自身も早起きが苦手やからだいたいパン。
俺は2時間目終わったら早弁するから購買で一緒にパン買って、2人で食べたり4人で食べたりするのが日課。
祐介はスタメンに選ばれてからちょくちょくミーティングがあるみたいで、マネージャーな海ちゃんと一緒に部室に通うことが多かった。
「ミーティング終わったんかな?」
「どうやろ、海ちゃん横におらんで?」
目で追った祐介は、髪の短い結構可愛めの女の子と仲良さそうに喋ってる。
「あーいうのってAは嫉妬しやんの?」
「せえへんなあ、」
「どっから嫉妬すんの?」
「私の知らん人と私より仲良さそうな時」
「あの人は?知ってる人?」
「あ、あの子杉本さんやで、南本くんの彼女」
「え!あれが!?!てかいつの間に付き合ってたん南本くん!!!」
「なんかサッカー部でスタメン選ばれたから腹くくって告白したって!あ、来た」
祐介と喋ってる杉本さんのところに南本くんがきて、わざとらしく杉本さんの手を握った。
あ、南本くん嫉妬してるなって俺らが笑うと杉本さんは恥ずかしそうに手を握り返しながらはにかむ。
その時祐介がこっちに気づいて大きく手を振った。
2人でパンを頬張りながら笑顔で手を振り返す。
祐介は南本くんと杉本さんと仲良さげに少し話したあと、そのまままた部室に戻って行った。
「南本くんってあんな感じやねんな〜」
「元は悪い子じゃないねん多分、縄張り意識強いけどな笑。杉本さんと付き合ってからだいぶ雰囲気良くなったで」
「そうなんや」
「あ、海ちゃんや」
パタパタと中庭を走る海ちゃんは脇にプリントを挟んでいて祐介を追いかけているみたい。
高い位置で結んだポニーテールが揺れていて、セーラーと合わさってとっても似合ってる。
向かいから歩いてきた女の子が友達やったみたいで話しかけられて笑顔で応えた。
「あ、おくら見といてな」
「え?うん」
そのまま海ちゃんはその子に手を振ると、また祐介を追いかけて走り出す。
「私、あんなふうにさ、女の子が友達とばいばいした後の切り替え好きやねん」
「マニアックやな笑」
「めっちゃ笑顔やったのに真顔に戻る瞬間のスイッチのオンオフが好き」
「まって、分からんでもないかも」
パンの最後の1口を頬張ると、真上に昇った太陽の日差しが強くなってきて2人で教室に戻った。
4人で過ごす7回目の夏がはじまる。
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんやろ!!!IDでわかるんやからね!私も好き!!! (2018年12月17日 8時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - すき!! (2018年12月8日 20時) (レス) id: dd33592cf0 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» 住野よるさんの作品素敵ですよね!嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月29日 16時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうです!!!住野よるさん私も大好きです!!!これからもじょび様の作品楽しみにしております(^^) (2018年8月28日 22時) (レス) id: d221d00b99 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん!コメントありがとうございます!住野よるさんの文学作品のことでしょうか、、、それならとっても嬉しいです!あの作品、とっても大好きで何回も読み返したのを思い出します(> <)意識はしてなかったのですがとっても嬉しいです! (2018年8月28日 22時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年4月8日 1時