大変身 ページ34
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「え?祐介は?」
「ピンポン鳴らしたけど出てこんかってん、大倉くん約束しとったやんな?」
「Aと一緒や、、、、」
「今ちゃんとここにおるんやからそんなん言わんといて!」
どうやら祐介は寝坊したらしく、空き教室に集まったのは祐介を除く3人。
海ちゃんは手際よくAの髪をとってくるくると束ねてお団子にしていて、俺は2人の前に後ろ向きに座った。
「せっかく早起きしたのに残念やわあ笑」
「あ、おくらの髪、私がしたろか?」
「え?できんの?」
「器用やねん」
「じゃあ海ちゃんの終わったらしてや!」
「ええよ〜」
海ちゃんの手によって高めの位置のゆるいお団子になったAは、いつもと雰囲気が違ってなかなかいい。
海ちゃんが俺の前に座って、次はAがその後に立った。
くるくると細い指に髪を巻き付けながら、海ちゃんの髪は緩く編み込まれていく。
後に繋がっていく編み込みの抜け感が絶妙でそれを少しサイドに寄せるとくるりと中を通してリボンで結んだ。
「はい!できた!」
「めっちゃ可愛い!!!!!」
思わず声に出して褒めると、顔を赤くした海ちゃんが可愛くて俺はニヤけてしまう。
Aはニヤケんなよ、と笑いながら俺をど突くとさっきまで海ちゃんが座っていた席に座らせた。
薄くワックスをつけて全体的に伸ばされたAの小さな手が、俺の横髪をゆっくり耳にかけながら後に流していく。
時折耳にあたる手がくすぐったくて身をよじるとAに睨まれるので何とか我慢しながら仕上がりを待った。
「完成〜!」
じゃじゃ〜んと言いながら出てきた手鏡を見せてもらうと、朝より幾らか大人っぽくなった俺が写っていて感動する。
大倉くんカッコイイ!と手を叩いて褒めてくれる海ちゃんにはにかんだら遅れて祐介が入ってきた。
「遅い〜!」
「遅いからAがしてくれたわあ笑」
「ごめんごめん!笑」
「私は何回もピンポン押したで!」
わちゃわちゃ喋りながら祐介はAに鏡を持たせて、ワックスを髪に広げていく。
普段より遊ばせた髪型になった祐介はかっこよくて、4人がそれぞれ変身した姿にお互いに感心する。
「祐介、海ちゃんとおくらと私のこと待たせたけどカッコイイ〜!その髪型めっちゃいい〜!」
「いや褒められてんのか汚されてんのか分からんねんけど笑、ごめんって、笑」
その日から俺はヘアアレンジを祐介かAに任せるようになった。
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんやろ!!!IDでわかるんやからね!私も好き!!! (2018年12月17日 8時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - すき!! (2018年12月8日 20時) (レス) id: dd33592cf0 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» 住野よるさんの作品素敵ですよね!嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月29日 16時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうです!!!住野よるさん私も大好きです!!!これからもじょび様の作品楽しみにしております(^^) (2018年8月28日 22時) (レス) id: d221d00b99 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん!コメントありがとうございます!住野よるさんの文学作品のことでしょうか、、、それならとっても嬉しいです!あの作品、とっても大好きで何回も読み返したのを思い出します(> <)意識はしてなかったのですがとっても嬉しいです! (2018年8月28日 22時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年4月8日 1時