多数決 ページ33
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「多数決の結果、27対12でドッヂボールに決定でーす!!」
先ほど担任に呼ばれていたAは隣の席に帰ってくると、望んでいたのと違った結果になった多数決に悔しそうにくぅ〜と、声を出した。
「おくらはどっちに入れたん!」
「ドッヂ」
「意地悪や!」
「なんでやねん笑笑」
よっぽどバスケがよかったのか、机に突っ伏したまま足をパタパタと泳がせるAを尻目に、球技大会当日。
「A〜!」
なんどインターホンを押しても出てこないAに俺はお手上げ状態寸前。
「もう入るで!」
大声で叫んでドアを開けた。
何回も遊びに来た家でAを探すのは容易で、俺は玄関から1番遠い部屋に入った。
パジャマのまますやすや眠るAのほっぺたをぺちぺちと軽く叩く。
Aのことを迎えに来るようになって知ったけど、Aはとても朝に弱い。
さらに今日は、海ちゃんと学校でヘアアレンジする約束をしてるらしくていつもより30分早めのお迎え。
かくいう俺も祐介に髪の毛を固めてもらう約束をしてるのでそろそろ学校に向けて出発しなければならなかった。
ぺちぺちと頬を叩き続けてももぞもぞと動くだけのAのピアスホールをいつものようにぐりぐりと押し潰す。
「ん、んん」
「起きて!」
「お、くら?」
「そう!おくら!今日海ちゃんと約束してんねやろ!」
「う、え!?今何時!!」
「もう7:30やから!」
「まって今用意する!!!」
慌てて洗面所に走ったAを見送りながら、リビングに座ってテレビを付けた。
一連の流れにとうふも目を覚ましたのか、俺の膝に乗って居心地のいい体制になると、撫でてくれと言わんばかりに手に頬ずりをしてくる。
そんなとうふの相手をしているうちに、支度の終わったAがとうふの餌の缶詰を出してお皿に出した。
とうふは薄情なことに、あんなに俺に甘えていたことも忘れたみたいに餌にありつく。
そんなとうふを撫で付けると、Aは俺を引っ張って家を出た。
「やるからには勝たな!」
「テンション高笑笑」
「おくらは?祐介に髪の毛してもらうん?」
「うん!Aは海ちゃんとやり合いっ子やろ?俺あんまヘアアレンジ得意ちゃうもん」
「海ちゃんのことばっちし可愛くしたるから任せといてや」
「楽しみやわ笑」
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんやろ!!!IDでわかるんやからね!私も好き!!! (2018年12月17日 8時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - すき!! (2018年12月8日 20時) (レス) id: dd33592cf0 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» 住野よるさんの作品素敵ですよね!嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月29日 16時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうです!!!住野よるさん私も大好きです!!!これからもじょび様の作品楽しみにしております(^^) (2018年8月28日 22時) (レス) id: d221d00b99 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん!コメントありがとうございます!住野よるさんの文学作品のことでしょうか、、、それならとっても嬉しいです!あの作品、とっても大好きで何回も読み返したのを思い出します(> <)意識はしてなかったのですがとっても嬉しいです! (2018年8月28日 22時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年4月8日 1時