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Aside
『あっつ…』
7月の中頃とはいえこんなに暑いとは思っていなかった。気温は30度を越しているのではないだろうか。
そんな炎天下の中、タクと一緒に歩いているとあるマンションが見えた。どうやらそこがそのオフィスらしい。
エントランスの前でタクがインターホンを操作すると、はーい、という男の人の声が聞こえ、ドアのロックが外された。
機械にはカメラが付いていたから、私の存在に気づいてもおかしくはないのだが見ていなかったのだろうか。
そんなことをぼけーっと考えながらこっちこっち、と案内するタクの後ろについていった。
案内されたところはいたって普通のマンションの一室、といった感じがあって中にオフィスがあるとは到底考えられないほど普通だった。強いて言えば表札がないくらいしか違和感はなかった。
そしてタクは慣れたようにドアを開け、入っていく。私も慌ててそのあとに続いた。
玄関から中に入ってみれば流石にオフィスという感じがして、所々に荷物が置かれていたりした。タクはその中の一室へと私を案内した。
川上「うぃーっす」
『えっと…こんにちは。』
私が声を発した瞬間その部屋にいた全員の視線がこちらへと向いた。皆驚いたような視線をこちらに向けていて、こっちがびっくりしてしまう。
???「えっ!?川上さん、そっちの人は誰?」
ひとりの男性がソファから立ち上がりこちらへ駆け寄ってきた。反応を見ている限りどうやら全員私のことを知らないらしい。
川上「あー。こいつは僕の幼馴染で、こないだライターにならないかって誘ってたやつだよ。」
???「あ、なるほど、君がその子なんだ。今日は見学に来てもらったの?」
川上「ああ。」
私の目の前にいた男性も部屋にいた人たちも皆私の存在自体は知っていたらしく納得したような顔を浮かべた。
部屋には私とタク以外に5人の男性がいた。部屋も割と広く、整頓されていてtheオフィスという感じだった。
部屋に目を向けるのはその程度にして、部屋の皆に自己紹介をした。
『はじめまして。立原Aです。東京大学の理科I類の三年です。今日はよろしくお願いします。』
そういって軽く礼をする。横でタクが笑いを堪えているのが見えた。知らない人の前だと標準語になるからだろう。にしても少し腹が立つ。
福良「僕は福良拳です。知ってると思うけどQuizKnockのプロデューサーをしてるよ。よろしくね」
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エリ(プロフ) - きららさん» ありがとうございます!生き甲斐だなんて宜しくないですよ( ˇωˇ )これからも頑張ります、ありがとうございます! (2019年7月22日 18時) (レス) id: 289df29eb3 (このIDを非表示/違反報告)
きらら - もう、生き甲斐になってます(*´∀`)♪ (2019年7月21日 20時) (レス) id: 74e44844cb (このIDを非表示/違反報告)
きらら - いつも面白いお話を書いてくださることに感謝しかございません!これからもエリさんのペースで更新頑張ってください!毎日更新楽しみにしてます! (2019年7月21日 20時) (レス) id: 74e44844cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリ | 作成日時:2019年7月13日 21時