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ちらっとタクの方を見る。ヘルプという目で伝わったのか、タクがフォローしてくれた。
川上「まあまあ、大丈夫や。ここの人は他の人みたいに茶化したりする人たちじゃないから。」
『本当に?』
須貝「絶対しないから!大丈夫大丈夫!」
じゃあまあいいかな。人の噂も七十五日って言うし大丈夫でしょ。
そのままわいわいやっていると伊沢さんが声を上げた。
伊沢「あ、そうだ。もう時間も遅めだしここでみんなで飯食ってく?」
そんなに遅いっけ…?
ケータイをちらりと見やれば既に8時前。そりゃお腹もすいちゃうよね。
私は福良さんがデリバリーを頼んで届く迄の間、みんなで待つことにした。
タクは心配だったようで、こっちへ来るのが見えた。
川上「急に入るって決めたけどどう?できそうか?」
もう、心配症だなぁ。
『大丈夫だとおもう。みんないい人そうだし、彩加さんとも仲良くなれたし。』
川上「そっか。それなら大丈夫やな。何かあったらいえよ。」
『うん。』
あー。そういえば。
『さっき私が標準語話してるの見て笑ってたでしょ。』
誤魔化しても分かるんだから。思いっきり笑いを堪えてたもんね。
川上「あ、ばれたか?」
『バレてるよ…』
私がまた標準語を話すのでタクはまた笑った。私が標準語を話すのがそんなに面白いのかな?
『だから!』
川上「はいはい、ごめんて。
でもいつか絶対出るやろ?」
『それは確かに…』
うーん、確かに大学の友達にはちょっと関西弁混じってるって言われるくらいだし慣れたら出ちゃうと思うんだよね。
悩む私と反対に出せばええやん、とけたけた笑うタク。
こいつは本当に私が少し人見知りだと知っているのだろうか。知らないわけがないが。
このオフィスへ来た時はとても緊張した。知らない人が沢山いて、それも全員男の人だったから。
でもそのあとで彩加さんが来て、仲良くなって、少しは抵抗がなくなりそう。皆さんいい人そうだしね。
そういえばこんなに人に早く馴染めたのは初めてかも。東大に入った時も、クラス制に全然馴染めなくて初めの2ヶ月位はずっと端っこに居るような人間だった。でも今は。
私とタクがやいやい言い合う光景を見てほっこりしていた人が数名いたのはまた別の話。
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エリ(プロフ) - きららさん» ありがとうございます!生き甲斐だなんて宜しくないですよ( ˇωˇ )これからも頑張ります、ありがとうございます! (2019年7月22日 18時) (レス) id: 289df29eb3 (このIDを非表示/違反報告)
きらら - もう、生き甲斐になってます(*´∀`)♪ (2019年7月21日 20時) (レス) id: 74e44844cb (このIDを非表示/違反報告)
きらら - いつも面白いお話を書いてくださることに感謝しかございません!これからもエリさんのペースで更新頑張ってください!毎日更新楽しみにしてます! (2019年7月21日 20時) (レス) id: 74e44844cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリ | 作成日時:2019年7月13日 21時