後日談 その1 ページ46
A『ごめん、今日は帰って』
心底申し訳なさそうなAの声をインターホン越しに聞きながら、幻太郎の顔はあからさまに不機嫌になった。
チャイムを押して早々恋人にこんなに冷たくあしらわれるなんて、
大学から直行でここに向かった自分がまるでバカのようだ。
夢野「この私を門前払いですか。いい度胸をしてますね。」
A『ごめんってば。どうしても今日中にレポートを終わらせたいの、また今度相手をするから…』
それを聞いた幻太郎の眉間の皺が、より一層深くなる。
夢野「絶対邪魔しないから入れろ」
A『う、嘘だ。そう言っていっつも…』
それだけ言うと、Aは言葉を詰まらせた。
幻太郎にされてきたことを思い出し、Aの頬はじりじりと熱を持っていく。
夢野「貴方の好きな店のチョコレートもあるんですけどねぇ…」
A『えっ！！！う、ぐ…。き、今日は…遠慮して…』
一瞬食いつきそうになったが、なんとか踏みとどまった。
それに一度ドアを開けてしまったが最後、幻太郎に押し切られてしまうことをAは今までの経験で十分理解していた。
夢野「どうしても…だめですか…？」
A『うぅ…』
寂しげな幻太郎の声に、Aの心はぐらぐらと揺らいだが、
幻太郎がかなりの演技派であることもAは身にしみて知っている。
今までこれに何度騙されてきたことか。
A『とにかく、今日は本当に無理なの。ごめん』
夢野「…」
そう言ったきり、幻太郎からの返事は途絶えた。
どうやら怒って帰ってしまったようだ。
後で詫びのメールでも打とうと思い、受話器を戻そうとすると、
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るうみ - 続きめっちゃ気になります()無理せず頑張って下さい！応援してます (2020年1月6日 23時) (
レス) id: d801fe8186 (このIDを非表示/違反報告)
そーか - 続きが楽しみです！頑張って下さいね！ (2019年12月31日 23時) (レス) id: 43c04a9725 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年12月31日 13時
