24.風邪をひく話 ページ26
起きた瞬間、体のだるさを感じた。
頭も痛いしフラフラするしで、これは熱かもなあ…なんて思いながら体温計で測ったら――。
「…37.9」
「風邪かしら…？病院行く？」
お母さんが体温計片手にそう尋ねてくる。
私は頭を横に振って否定を示した。
「嫌。行かない」
「もう…。なら、今日は安静に寝てなさいね」
「はぁい」
お母さんに冷えピタをもらって自室へと戻る。
「…頭が痛い…」
おでこを触りながら、ボーッと天井を見つめる。
やだなあ熱。何も出来ないんだもん。ずっと寝てるのも暇すぎてやだ。
「…姉ちゃん？」
ガチャとひらいた扉から顔を出したのは可愛い弟。
私は頭が痛いのを忘れてベッドからおりた。
❁︎
凛side
……これは一体、どういう状況だ。
「…んぅ」
俺に抱きついて眠っている姉ちゃんを見つめながら頭を抱える。
「…姉ちゃん熱い………もしかして、熱か？」
自分の中で今の状況を整理する。
今の姉ちゃんの状態はなんだかおかしい。というか、幼くなっているように見える。
姉ちゃんの体温は熱いし、風邪をひいているのだろうか。
「……可愛い」
姉ちゃんの頬をそっと撫でる。
フワフワしていてあったかくて、安心出来る。
このままどこかに閉じ込めてしまいたくなる。
「…ずっと俺のそばにいろよ…」
俺の小さな声が姉ちゃんに届きますように――。
俺は姉ちゃんの寝顔を数十枚、写真におさめてからまぶたをとじた。
❁︎
「……んぁ」
ゆっくりとまぶたをひらいて、今の状況を確認する。
…確か私は風邪をひいて…それから、どうしたんだっけ？
「…すぅー…」
隣から低くて聞きなれた声が聞こえてきた。
その声にハッとしてゆっくりと隣を見つめる。
「や、やってしまった……」
隣でスヤスヤと眠る弟を見つめながら頭を抱える。
そうだ。私の最後の記憶は凛が私の部屋に入ってきたところで終わっている。もしや、あの後私が勝手に凛を連れ込んで――。
「…ねぇ、ちゃん…？」
「…り、りん…ごめ…私…風邪、移しちゃうかも…」
途切れ途切れに凛に言葉を伝える。
すると、凛はそのゆるゆるとした瞳を私に向けてからフッと笑った。
「…だいじょーぶ…だよ。ねえちゃんは、おれとにいちゃんが……まも、るから…」
「凛…」
そう言って、凛はまたまぶたをとじて眠りについてしまった。私から彼の口から出た�爐砲い舛磴鶚瓩箸いγ姥譴北椶鮓�開く。
「はやく仲直りできたらいいね」
口元を少しだけ緩ませて凛の頬を撫でた。
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湊(プロフ) - もちうささん» もちうささん、コメントありがとうございます！これからもふたつのルートにご注目ください！ (6月8日 19時) (
レス) id: 8e39c25e39 (このIDを非表示/違反報告)
もちうさ - 凛ルートと凪ルートがありますね！凛君推しなので結婚とか出来なくても事実婚なら出来ますね！ (6月8日 13時) (レス) @page34 id: c2ca67a91e (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - アルです！\(●°ω°●)/さん» アルです！\(●°ω°●)/さん、コメントありがとうございます！凪は私的にも好きなキャラクターなのでどんどん活躍させていきたいと思っています！ (5月28日 1時) (レス) id: 8e39c25e39 (このIDを非表示/違反報告)
アルです！\(●°ω°●)/(プロフ) - そういえば糸師兄弟と凪は神奈川県出身だったなぁ…凪登場ありがとうございます！ (5月28日 0時) (レス) @page17 id: f6a6e363df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊 | 作成日時：2023年5月19日 12時
