保健室の君と僕。【stxxx】【BL】

十五時間目 ページ18

赤side

莉｢……た、ただいま！｣

母｢遅い。何してるの？早くご飯作って。｣

莉｢はい。｣

母｢あと。明日！新しい彼氏が来るのっ♡｣

莉｢………そうなんだ｣

母｢……外にいてね、家にいないで。｣

莉｢ｯｯはい。｣

母｢あ、あと〜私、最近お金ないのよー。自腹でなんとかなるでしょ？バイトの一つでも早くしてね！｣

莉｢え、そんなｯ｣

母｢は？なに？なんか文句あるの！？！？｣

莉｢いっ、｣

母｢大体ねぇ！アンタがあんな事するからよ！？！？真面目に立派にお母さんひとりか頑張って育てて来たのにあんな不健全なこと！！！アンタが悪いのよ！？！？！？そのせいで借金だらけじゃないの！！！アンタがいなければ……今すぐ死ね！｣

頭に何度も何度も衝撃が走って。
鈍い音。
お母さんの左手の薬指に着いた指輪。

あぁ、お父さんのこと大好きだったから。
俺がお父さんに似てるから。

だからって八つ当たりしないでよ。

オッドアイも。
獣耳も。
しっぽも。
女の子みたいな顔も。

全部俺のせいじゃないじゃん、


そりゃぁ、俺だってショックだったよ。

小学3年生の俺はよく理解してなかったけど。



大好きなお父さんに浮気されたんだもんね。

俺だってお父さん大好きだったもん。

でも、お母さんも大好きなんだよ。


前の優しかったお母さんに戻って欲しいよ。

ねぇお母さん。


莉｢…………まま、｣((ﾎﾞｿｯ…

母｢あぁ、もう。ほんとにイライラする！！！｣

莉｢ごめんなさい……ごめん、ごめんね、｣

俺が動物園で迷子になっちゃった時、お母さんが俺の事見つけてくれて。

抱きしめてくれて。
良かったって言って頭を撫でながら良かった、って…
怒られて泣いちゃった時も、
俺がごめんなさいって言ったら

分かってくれたらいいのよ。
お母さんも怒っちゃってごめんね、って。

ポロポロと出てくる涙。

もう抱きしめてくれない


母｢あっ、もうアンタのせいでイライラしてコップを割っちゃったじゃないのよ！！｣

莉｢ごめんなさい。｣

グシャッてコップをスリッパで踏みつけるお母さん

莉｢……あ"｣

そのコップ母の日にお揃いで買ってあげたコップじゃん。

水色が好きって言ってたから、
お手伝いして貯めたお金で買ったんだよ。



ねぇ、お母さん………




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