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ある程度話の目処がたったところで、それまで黙っていたしんぺい神がパンパンと軽く手を叩く。
「はいはーい、もうええー？Aちゃん倒れたんだからあんま長話させんでよー」
ハッとした様子の男達にため息を吐き、しんぺい神はAを優しくベッドへ戻す。
少しムッとした表情で上から覗き込む彼、威圧感は全く感じなかったが逃げられる気もしなかった。
「君も無茶しちゃダメ。この機会にちゃんと休むべきやね。…あ、そうだ、ついでにトントンも一緒に休みな。ドクター権限発動しまーす」
「えっ、はあ！？俺！？なんでや！」
「トントンがまた寝てないことくらいお見通しやからねー。それにトントンが隣で同じ点滴打ってたらAちゃんの部下の子も安心でしょ？」
どっちがいい？と差し出された点滴、選ばなかった方をトントンに打つらしい。
中身は同じだろうからどちらでも変わらない。
それでもあえて聞くのはA達の立場を考慮したからだろう。
『…では右のを』
「はーい了解ー。ほら、トントンも早く横になって」
「いや、あの、ぺ神…」
「それとも強制的にベッドへ寝かせてあげようか？」
「すんません、すぐ横になるんで勘弁して下さい」
そそくさと隣のベッドへ移動したトントン。
途中クスクスと小さく笑うグルッペンに気がつき睨みつける。
「…なに笑ってるんですかねえ」
「いや？別に？ドクター権限なら仕方ないだろう。Aの為にもしっかり休むことだな」
「言っとくけど俺が起きた時に仕事終わってへんかったら粛清やからな」
「げっ。…トン氏、一旦落ち着こう、お前が何時に起きるかにもよるだろう？」
「せやな。じゃあ起きた時の書類の減り具合で判断するわ」
いい笑顔で答えるトントン。
やはり強いなこの人、ここだけ見るとこっちの方が権力者な気がしてくる。
しかし余計なことを言って巻き込まれるのはごめんなので、見なかったことにして自分の部下へ指示を出した。
『ごめん、私が動けない間は基本補佐官の判断に任せる。緊急事態の時は遠慮なく起こして』
「Aちゃん？？」
『…あくまで緊急事態の場合です。あと、できれば私が起きるまでの状況とか得た情報もまとめといてくれると助かる』
「了解です。お任せ下さい」
「A外交官はゆっくりお休みになって下さい」
力強く頷く部下達、すっかり頼もしくなって感慨深い。
部下に恵まれたのは本当に幸いだったと考えながら、Aも彼らに微笑んだ。
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ゆう - メンバー同士の掛け合いもリアルでテンポよく、話の構成もしっかりしていてとても読み応えがあり面白いです！言葉の選び方や設定まで凄く丁寧で尊敬します。小説として面白く、それでいて『リアル』を崩す事なく描かれていて凄いと思いました。 (2019年8月4日 23時) (
レス) id: 7c238edc15 (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - もちえもんさん» コメントありがとうございます。沢山のお褒めの言葉、嬉しいです！書きやすい方と掴みきれていない方でどうしても差が出てしまうのですが、なるべくいろんな方と絡めるように頑張ります。 (2017年5月18日 2時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
もちえもん(プロフ) - 恋愛一色ではないのにこんなに好きになった小説は初めてです。メンバーと仲良くなっていく過程が早すぎず、自然で素晴らしいです！キャラが掴めていて、言葉遣いが上手で尊敬します。今後とも楽しみにしておりますm(_ _)m (2017年5月17日 23時) (レス) id: 801b233da8 (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - 那月さん» コメントありがとうございます。読みやすいですか…！ありがとうございます！話の進みは遅いですがよかったら今後とも見ていただけると嬉しいです。更新も頑張ります！ (2017年5月16日 13時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
那月 - 夢主ちゃん苦労人ですね；´｀文面もきちんとしていてとても読みやすく、面白いです…!!昔ほど酷くないですが未だにやや男尊女卑の所があるのでそこも共感して読めます。これからどのように夢主ちゃんが戦っていくのかとても気になります。更新頑張ってください(*´-`) (2017年5月16日 3時) (レス) id: 329c4228b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃亜
| 作成日時：2017年4月30日 2時
