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初対面の時が嘘みたいに仲良くなった俺たち。
近くの公園からの帰り道、宗助を真ん中に三人で手を繋いで。
俺と宗助が遊んでるのを笑いながら見てたA。
他の家族連れと同じように、俺たちも親子に見えてたかな。
家に戻ると少し眠たそうな宗助にねだられて胡坐をかいて抱っこする。
外で目一杯遊んだから少しの汗の匂いとか、子供特有の高い体温とか…。
「ごめんね、重くない？」
「ぜーんぜん。 すげぇ可愛い」
はい、と冷たいお茶を出してくれながら少し申し訳なさそうなA。
「なんかさ…すごく優しい人間になれた気分」
「北人くんと子供って想像つかなかったけど…すっかり懐いちゃって」
「俺の育児っぷりどうだった？」
「うん、いいパパになりそう」
そう言いながら愛おし気に宗助を見るAだって、いいママになると思うよ。
「でもせっかくのお休み疲れさせちゃったね」
「まあ、いい予行練習になったんじゃない？」
「予行練習？」
「…俺とAに将来子供ができた時のね」
「何言ってんの…、ちょっと晩ご飯の支度してくる…」
照れくさそうに立ち上がったAを目で追っていたら、
「…おにいちゃん」
寝たと思ってた宗助がこちらを見上げていた。
「ん？ どうした？」
「…ちゅーしないの？」
「え、」
「いま、いいフインキだったのに」
内緒話みたいに声をひそめて…クリックリの澄んだ目をしてなんてことを言うのか。
「ぼくね、Aちゃんのことすき〜」
「うん、お兄ちゃんも大好き」
「Aちゃんはおにいちゃんといるといつもよりカワイイね」
こんな小さいうちからすごい事言うね…。
これは大きくなったら女の子を泣かせそうだな。
「おにいちゃん、Aちゃんとけっこんするの？」
「…そうだね、お兄ちゃんはそのつもりだよ」
まだそんな話をしたこともないし、今すぐは無理だけれど。
いつか必ずAをお嫁さんにするって決めてる。
「…お兄ちゃんと約束しようか」
「やくそく？」
「宗助の好きなAちゃんを、お兄ちゃんが幸せにするって約束」
「うん、いいよ！」
宗助の可愛らしい小指と指切りげんまん。
満天の星空の下でプロポーズをするその日まで。
男同士のひみつの約束。
end
「女友達」だった彼女のお話（r.a）→←あの子とないしょのお話（h.y）
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ちょる(プロフ) - も。さん» はじめまして。たくさん褒めていただきこちらが嬉しくて叫び出しそうです…！ひとまずはもうひとつの作品の方を頑張りますね。感想頂きどうもありがとうございました！ (2020年6月7日 21時) (
レス) id: 7af395255e (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - こんにちは！お話全て読ませて頂きました、どれも素敵なお話で胸がキュンキュンして叫び出しそうになりながら読みました……これからも更新頑張ってください！猫みたいな〜の作品の方も読ませて頂きます！ (2020年6月7日 17時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょる | 作成日時：2020年3月1日 21時
