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光「あ、AA!あれ、お前が植えた花……えーと、なんだっけマニキュアみたいな、」
A「…ペチュニア?」
光「そうそれ!蕾つけてんじゃん。
その隣の…は…、」
一つのことに意識を向けて墓穴を掘ってしまう先輩。
私の植えたペチュニアの隣にあるのは、既に咲いていたベゴニアとフリージア。
ーー先輩の彼女が好きだと言っていた花。
そうやって、彼女との繋がりを思い出す度に
切なそうな表情を浮かべる。
哀しそうな顔。
そして我に返って自分を立て直して、もう一度へら、と笑う。
A「…先輩。」
光「べっつに、何も思ってねーかんな!?
んな、まさか、花見たくらいで思い出すとか乙女チックな…、」
A「……。」
光「……もー!なんなんだよ!思い出してたよ!悪りぃか!何もそんな可哀想なものを見るような顔しなくてもいいだろ!」
沢山の話をした。
全てを分かったつもりなんてないけれど。
八乙女先輩という人間を、
私は少しは知っているつもりだった。
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作者名:環 | 作成日時:2019年4月14日 10時