キラキラヒカル…Hikaru.Y… (ページ15)

今日:7 hit、昨日:20 hit、合計:48,908 hit

15 ページ15

.

A「何か……あったんですか？」

だって、私が見る先輩はいつだって。

いつだって幸せそうに笑っていたのに。

目の前にいる先輩の笑顔は、
どこか寂しげで、切なかった。

光「何か、って……いや、別に何もねーけど？ちゃっちゃと終わらせよーぜ？」

何でもないと言いながら、私の目も見ずに先輩は笑った。

動揺していることは明らか。

けれど、私には話したくないことなんだろう。

考えれば当たり前だ。
私は委員会が同じというだけの、ただの後輩。

でも、私はずっと先輩の話を聞いてきた。

先輩だって嬉しそうにしてくれた。

出会ってから過ごしてきた時間は、ただの仕事仲間だった私たちの距離を縮めたと思っていたのに。

何もないって振りをして隠そうとすることが、
やっぱりちょっと悔しいから。

これくらいは言ってもいいだろう。

A「別に無理に聞こうなんて思ってません。」

光「……。」

A「だけど、先輩は嬉しくても、哀しくても、すぐ分かるんですからね。
めっっちゃくちゃ分かりやすい人なんですから！」

光「そ、んなこと……！」

A「話したくなったら、話してください。
……今までと、一緒ですよ。」

.