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光「…Aには言ってなかったんだけどさ、知り合いが昔、高校の時に有岡と付き合ってた。」
ロビーから離れて、歩きながら、
授業で使われていない空き教室に入り込んだ。
がらんとした大きな教室に光くんの声が反響する。
光「その子は本気だったっぽいけど、有岡は軽い気持ち、つーか。付き合おって言われたから付き合った、みたいな。
まぁその頃には有岡もすでに事務所入ってたし、仕事優先してフォローもねえって有岡にショック受けて別れてたけど。」
雄也「いや男ってそんなもんじゃね？しかも仕事してたんならしょーがねーじゃん。」
光「そーだけど、まぁそこは高校生じゃんか。
そのあと大学入ってから、さっきの先輩と付き合ってたのか…知らんけど。
カラダだけの関係ー、っぽいこと書いてたってよ。」
雄也「マジか…。」
雄也は心底嫌そうな声を出して、苦虫を潰すような表情で俯いた。
それから放心したままの私の顔を二人が覗き込む。
光「あ、いやなんか…Aの彼氏、をこんな風に言ってまじでごめんなんだけど…、」
雄也「てか光くんをフォローするつもりじゃねーけどさ。」
気まずそうな表情の光くんの言葉を掬うように、雄也が口を開く。
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作者名：環
| 作成日時：2018年7月28日 23時
