私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？陸っ！

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【平】の家はこことはまるで違っている






この家を立派と言ったが
正直に言ってしまおう






自分が属している平の家の方が遥かに格式高い
比べものにならないと言ってもいい





だが、もちろんこの家も世間的に見れば十分立派だ
それは嘘じゃない
それでも自分の家はそういうところなのだ





そして、この家を訪れて考えることができた

















あそこに【温かみ】など有ったのだろうか_と





我が一族は広く、そして序列社会だ
あの家では己が能力を示さなければ
相手にはされないのだ






自分の存在を高らかに堂々と述べないやつには
目もくれない





そういう家だった









「来て良かったな…」









私の母も父も私を愛してくれているのだろう
それは重々承知している








でも、本当は






ここで先輩のご両親が接してくれたように



「学校はどう？楽しい？」

「武器を使うならば、それがどう作られたかもある程度知っておくといい
君は勉強熱心で教え甲斐もある
刀でよければ教えてあげよう




【おいで】」



何気ない【温かな】言葉を欲しかったと
その言葉を貰えた今ならばわかる



そして、あの先輩がどのようにして作り上げられたのかも
この家に来てわかったことでもある


前に先輩をとても慕っているあの田村三木ヱ門がこう言っていたのを思い出した






『ただお慕いしているだけじゃない



私はあの人を心の底から【人として尊敬】している

あの人は自分が信じる者に何処までも尽くせる人だ
あの人は自分よりも他者が幸せを感じる時ほど幸せを感じる人だ
あの人は__















無償の愛を与えられる人だ』






その時は【恋は盲目】という言葉が
田村三木ヱ門の視界を歪め、自分にとって好ましく
その人を着飾っているのだと思っていた








けれど、うん、成程





認めよう【そうだろうな】
この両親に育てられた人ならきっとそうだろう
その言葉も正しいのだろう









それはわかる







でも___















【それだけだ】







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平くんのお家事情は完璧に想像です
そこだけご注意ください

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