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No、side
《次は、神奈川です。》
車掌のアナウンスを聞き、席を立つ乗客たち。
雑音が勢いを増し、両車両の自動ドアが開く。
「……移動しようぜ？」
『だな。』
扉の前の真剣な表情の二人は、場所を移した。
男女兼用のトイレが空いていた為、その中へ。
嫌らしいというか迷惑というか兎に角失礼だ。
だが、今そんな事は彼の眼中にないのだった。
「椅子座れ。」
『オイ、鋭児郎…？お前何言って…』
「良いから座れよ」
流石男女兼用。その空間には椅子が存在した。
切島は、Aを無理矢理、椅子に座らせた。
Aは怒るも、切島の表情により客席した。
「今からお前に、話がある」
『こんな所でしなくても……』
「黙って聞いてくれ、お願いだ」
『………あぁ、わーったよ。』
Aは顔を下に向けて、小さくそう呟いた。
しかも、舌打ちも苦い顔も暴力も一切せずに。
言われた通り椅子に座って、話を待っている。
「……俺は、お前に生きて欲しい。死なないで欲しい。」
『そんなもん、当たり前に……』
「嘘吐くなよ！鬼の始祖が出てきたら死ぬ気なんだろ!?」
『！テメェ……』
感情が高ぶった切島は、Aの肩を掴んだ。
初めての行動に、驚きが隠せない様子だった。
「俺は…！お前を失いたくねえんだよッ！」
常に切島は、Aから視線を離さなかった。
只の忠告として受け止められては困るからだ。
長い人生の間で、一生忘れないで欲しいから。
『えい……じろ……』
「悪い、止められなかった」
切島は肩から手を離し、視線を下へ落とした。
けれど、未だに顔は顰めている状態のままだ。
「………るから…」
『ぁ？』
「俺が、守るから！」
『ハハッ……』
Aも下を向き、鼻を啜る音を立てていた。
暫くの間沈黙が続いて、ある言葉が放たれた。
『頼りにしてるぜ？
「お、おう！」
今まで見た事がない程の笑顔に、切島は驚く。
それと同時に、とある感情が込み上げて来た。
「A！俺は、お前の事……」
《間もなく、神奈川ー神奈川ー。お降りの際は……》
『そろそろ着くみてェだな、戻るか。』
「そう、だな……」
先程までの威勢は消え、気力を無くしていた。
前を行くAを只々じっと、見つめていた。
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五十珠(プロフ) - りーたん☆さん» お褒めに預かり光栄です！無惨が出てくるの、随分と遅れましたね。すみません…… コメント元気出ます！いつもありがとうございます！ (2020年11月16日 19時) (
レス) id: 3b2db9dbf2 (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - ついに、無惨が出てきましたね！！無惨の頭を心配しないって……。wwwwwごめんなさい。笑っちゃう。五十珠さん、小６でこんな感動する物語を……。その能力、同じ小６の私に分けて欲しい！！羨ましいです！！(来年で中学生。私も楽しみです) (2020年11月16日 17時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
五十珠(プロフ) - りーたん☆さん» あれは泣きます！長男力が尊い……というか推しじゃないけど推せる！私は小6ですよ！ (2020年11月13日 18時) (レス) id: 3b2db9dbf2 (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - 無限列車、観たんですね！！私もです！最後の猗窩座が逃げる時、炭治郎の言葉に泣きました(´；Д；`)後、猗窩座の口調が掴めないのは分かります！！5期は…来年の四月くらいでしたっけ？(話の展開がはやい人)もしかして今、五十珠さんは小６？ですか？ (2020年11月12日 19時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
五十珠(プロフ) - ちかぱさん» ご指摘ありがとうございます！直しました！ (2020年10月30日 22時) (レス) id: 3b2db9dbf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二見 | 作成日時：2020年10月25日 20時
