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菊地原と答えれば、出水は「ふーん」と言って目の前の敵に意識を戻した。こういうところは、尊敬出来る。いや、同級生の中では彼はまともな方なのだ。弾馬鹿だけど。
三輪「何故わかる?」
問題はコイツだ。一々私の発言や行動に口を出してくる。そんな暇があるならさっさと嵐山隊全員ベイルアウトさせておくれよ。
とは、口が裂けても言えない。仮にも彼はA級部隊率いる隊長だ。下っ端の私には権限はない。ボーダーと言う組織はそこまで厳しくはない。むしろ緩いとも言える。
上下関係なんて、色々だ。歳だったり、能力差だったりと様々。
ただ、私はそう、自分に言い聞かせているだけだ。
三輪が特別というわけではない。他の隊長格にはあまり話しかけないようにしている。話しかけられたらそれなりの対応をするが。まぁ私自体が自ら話題を持ちかける性格ではないのでボーダーで、会話はほとんどしない。
そして、太刀川さんは別枠だ。
「別に、なんとなく。感だから、まともに受け取らないで」
そう言って受け流し、私は前を向く。そう、貴方は知らないでいい。ずっと、知らぬまま変わらずにいてほしい。
その後、嵐山隊とは良い勝負で、どう転ぶか予測不能だったが、太刀川さんと風間さんがベイルアウトしたという知らせが入った。
やはり、“ 風刃を起動させた迅さん ”は手強かったのだろう。二人がやられたのならばもう私達にはやることはない。
簡潔にまとめると、私達の任務は失敗したということだ。
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ゆう - 続き気になるー!本当に面白いです!できれば更新していただきたい。 (3月17日 19時) (レス) @page29 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - ここで終わるのはもったいない…続き、気長に待ってますから (8月11日 14時) (レス) @page29 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
Doll(プロフ) - 嫌だ! (2018年12月21日 14時) (レス) id: 637c8a3b3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緋イノラ猫 | 作成日時:2018年9月2日 0時