10:心ここに在らず ページ12
身体を揺すられて、瞼を開けた。頭が痛い。耳鳴りもキーンといっている。この感覚…。
寝起きだからか思考が止まって、先程見た夢を忘れないようにするのが、精一杯。
「おい、早くしろ」と出水が私を急かす。「…ん」と、言ってソファーから立ち上がり、作戦室を出て行く出水に着いて行く。
欠伸をして、背伸びをしても、頭を痛さは変わらず、耳鳴りも止まらない。きっと、最悪のコンディション。
先を行く出水が「太刀川さん、Aがやっと起きました」と、大声で報告する。そこには、既に遠征部隊と三輪隊の人達の大半が揃っている。
「あれ?唯我は?」と、出水にこっそり問えば、「アイツは用があるらしい。で、冬島さんは船酔いで不参加だって」と、返ってきた。俯いて、ぼーと、していると、太刀川さんが近付いてきて、
太刀川「A、どうだ?」
「…頭痛いし、キーンって耳鳴りがします」
太刀川「そうか、なら良い」
と、満足気に風間さんのところへ行く。私は壁に寄りかかって、目を瞑る。そして、頭の中を整理する。今回の任務は近界民の持つ黒トリガーの奪うこと。それはきっと、例の近界民にとっての宝を奪うことになる。
また、誰かの大切なものを私は奪うのだろうか。
187人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆう - 続き気になるー!本当に面白いです!できれば更新していただきたい。 (3月17日 19時) (レス) @page29 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - ここで終わるのはもったいない…続き、気長に待ってますから (8月11日 14時) (レス) @page29 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
Doll(プロフ) - 嫌だ! (2018年12月21日 14時) (レス) id: 637c8a3b3d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:緋イノラ猫 | 作成日時:2018年9月2日 0時