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「どーやってか、仕返しに行くっつー情報が治安維持組にバレて、過剰戦力でデトロイト乗り込みに行った。」
「はぁッ!?」
『治安維持組』の言葉を聞いて火神の顔に焦りが生まれる。
Jabberwockが支配している地区と言えど、その広さは中々のもの。
地区の隅までを羅一たちがパトロールなど難しい。
そこで生まれたのが『治安維持組』。
2強と同じクラブでチームメイトを務めた4人のメンバーが有志を集って出来た組だ。
所属人数は40人。いずれも喧嘩の腕に一歩秀でており、ある意味『自警団』の様なものである。2強の頼みなら泣いて喜んで引き受ける狂信集団。
それがあの3人と『仕返し』でデトロイトに向かったとすると……ダメだ。
怖くてそれ以上予想したくねぇ…つーか出来ねぇ!
「流石に、Jabberwockアメリカ在留メンバー5人全員デトロイトいったら地区が混乱するっつーから、俺と虹村サンが残ったんだよ。」
「そーゆーこった。タダでさえも治安維持組が居ない。お前も戻ってくるタイミング、悪かったな。」
笑えない話をどうもありがとうございます。
火神の脳内で何故か黒子が呟いた。
何故かこのタイミングで黒子お得意の文脈おかしい返し言葉である。
───もう少し早く戻っていれば嬉嬉として火神も参加したであろう。
日本では喧嘩をするな。売るな。買うな。と羅一によって耳にタコができる程言われた言葉を守っていた。
火神も喧嘩の腕は同世代から秀でている。
霧崎第一戦。誠凛メンバーに抑えられなかったら、確実にキレてコートを血塗れにしていた可能性だって有り得るのだ。
手の出る直前、羅一の言葉を思い出せたのは火神にとって幸いだった。
出なければ今頃トンファーの餌食だった可能性もある。……本人は頭から抜け落ちている様子だが。
「つーか、もうそろそろ戻ってきてもいー筈だろ?」
チラチラと窓の外を伺う灰崎に虹村は口を開きかけるが…、微かに聞こえてきたバラバラバラッ!という音に口角を上げる。
「……噂をすれば、って奴か。」
「?……この音───ヘリコプターか?」
火神の怪訝そうな声にニヤニヤと笑う帝光組。
デトロイトに陸路で行くとなれば何日掛かるか。羅一が選んだ手段は当然空路である。
サロンを出て足早に、藍道寺邸の敷地内にあるへリポートへ3人は向かった。
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レイ - キセキとの試合、とても楽しみにしています! (2018年4月4日 23時) (レス) id: ee071c10a8 (このIDを非表示/違反報告)
ナチ - いっぱい更新してある〜♪ありがとうございます♪ (2017年11月7日 23時) (レス) id: 1fe5fa25a0 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - キセキとの試合待ってました!楽しみにしています!更新頑張ってください! (2017年11月7日 0時) (レス) id: 7f91eabc36 (このIDを非表示/違反報告)
イクト(プロフ) - 続編で遂にEXTRA GAME編になります!火神はもちろんJabberwock側です。キセキの世代側には氷室を入れる予定。弟の要望で試合前の『黒子乗り込み事件』を羅一らしく変化させるつもりです。楽しみにしてて下さい。(白目) (2017年11月3日 0時) (レス) id: a5c85148ff (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - キセキの世代との試合は、いつぐらい出しますか?火神は、キセキの世代のチームに入るんですか? (2017年11月1日 18時) (レス) id: 3f08d45607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イクト | 作成日時:2017年9月17日 1時