検索窓
今日:24 hit、昨日:4 hit、合計:27,142 hit

3話 ページ7

あれから数日経った
今日も木の下でいるとお姉さーん!!と声が聞こえる



「旅人さん!」

「おー、けーごくんそんな走ってると危ないぞー」

「分かってっ!?」


そう言った瞬間、Aの言った通り転けて地面と仲良くなった



「っく…ふぇ」


起き上がり我慢はするがすぐポロポロと涙を零してしまった


あちゃー言ったそばから…

傍へ行こうとした時、とっとっと駆け寄る小さな影があった



「大丈夫ですか、跡部さん…」

「っく、大丈夫…あ、樺地!この人がこの前言ったお姉さん!で、お姉さん!俺の友達の樺地!」


Aに気づくとゴシゴシと目元を拭いて返事をした

どうやら紹介していたらしい
樺地と呼ばれた小さな男の子はAを見て前に出ると礼儀正しくお辞儀をした



「樺地、宗弘です」

「おー宗弘くんか、よろしくね」


お互い跡部に見守られ握手をした。するとあの、と樺地が口を開いた



「旅人さんって、名前は…?」

「あ、それぼく…っ俺も聞きたかった!」


2人は教えて教えて、と迫っている

まるで雛鳥が親鳥にぴよぴよと言っているみたいで可愛らしい
Aはふふっ、と笑い2つの小さな頭を撫でた



「お姉さんはねー、お姉さんなんだよ」


笑うAとは反面、2人はキョトンとしている



「……名前ないの?」

「名前ね、忘れちゃった」

「記憶、喪失…」

「お、おーよくそんな難しい言葉覚えてんね」


それも違うよーと安心させるように言う

まあ名前無いのは不安だわな…名乗れないのもキツいもんだねぇ
そんな他人事のようにしていたAだった



「どっかにねー置いてきちゃって、それを探すために旅してるの。だから見つかるまで私のことはお姉さんって呼んで欲しいな」

「…うん」


まだ納得出来ていない2人を見て、これは早々に話を変えないとやばいなと思ったAはパンパンと手のひらを叩いた



「はいはい、私の話はこれくらいにして。けーごくん今日はなんで来たの?樺地くんに紹介するためだけじゃないでしょ?」

「っ!うん!!あのな…」





───────





「っらぁあ!!」

「30-15!」


あれから跡部に誘われテニスコートに来ていた。Aと樺地は近くのベンチで試合を見ている



「おぉ、すごい迫力」

「ウス、跡部さんは頑張っています…」


そうねぇ、と背もたれにぐーっともたれる



「でも、彼はまだ足りない」

「…?」


樺地がAを見るが試合を見ていて目線が合うことがなかった

4話→←2話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (75 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
176人がお気に入り
設定タグ:テニスの王子様 , トリップ , 年齢操作   
作品ジャンル:ファンタジー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雲雀 - まいさんへ俺は亀更新でも楽しみに待っています。なのでゆっくりでもいいので更新楽しみに待っています。 (2021年9月30日 19時) (レス) @page29 id: 69d630334c (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 雲雀さん» コメントありがとうございます!亀更新ですがよろしくお願いします。 (2021年9月27日 12時) (レス) id: ed3b470f19 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 - 面白かったです。これからの更新頑張ってください!楽しみにして待っています。 (2021年9月25日 15時) (レス) @page32 id: 69d630334c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まい | 作成日時:2021年5月3日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。