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2話 ページ18

仁王雅治 side







魔法使いなんていないんだぞ


そんなの信じてるの?おっかしー!


サンタさん?そんなのいるわけないじゃん


ばかっかじゃない



嘘つき!



「っ!はぁはぁ…」


また、あの時の

自称魔法使いのあいつに会ってからこの夢ばかり見る
俺の世界が無くなった日の夢


あの頃の俺にはキラキラ見えていた世界が一気に黒くなった

虹色のユニコーン、わたあめの雲、空を切る大きなドラゴン。雨の代わりに降ってくるトランプ
皆、俺の世界にいた。俺はその中で皆を束ねる魔法使いだった

魔法使いと言ってもとんがり帽子じゃなくておとんの部屋からパクった少し高そうな帽子を被り、杖ではなくピーピー鳴くヒヨコがついた棒を持っている

今思うと小っ恥ずかしい格好だが、これが俺自身だった


だけど、そんな俺は"普通"じゃないらしい


おかしい。変だ。
皆口を揃えて言うのだ

角が生えた馬なんていない。雲は水で出来てる。翼があるトカゲなんていない。雨は雨でしかない

そんなこと言わんでくんしゃいっ!



俺の世界はあれから閉じたまま。開けることはもうしない、はずだったのに…


なんじゃあいつは


突然来た白色の魔法使い

ゆーくんから聞いた時は少し、いやかなりヤバい奴じゃと思っていた
そんな事を言って弟をどうこうするんじゃないかと、どちらかと言ったら不審者だと認識していた。

いや、せざるおえんじゃろ…

だが、日に日にあいつが魔法使いということをいやでも知ることになる

ある日は海の上にたっていたり、ある日は俺らと同じくらいの身長になっていたり、ある日は…ってもう思い出したくもないほど知らされた


ふと時計を見るとそろそろ学校に行く頃になっていた

俺はベットに沈んでいた体を起き上がらせ、ランドセルを取った



「…俺は、魔法使いになれんのか」


部屋を出る時、ついそんなことを口走ってしまったのは許してくれんかの





-----------------------------





「のぉ、まーくん」


登校中、声をかけられたが俺は返す気力もなくてゆーの方を向くことしか出来んかった
そんなことはしょっちゅうだからゆーも気にせず続ける



「まーくんにお姉さん紹介したのまだ怒っとる…?」

「…なんじゃ、突然」

「あ、あんな、あん時連れてったんは​気づいてほしかったんじゃ。まーくんが​────」


その続きは聞けなかった、いや聞こえなかったのだ

突然ゆーが地面に落ちていったから

3話→←リアルがロマンに浸るまで



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設定タグ:テニスの王子様 , トリップ , 年齢操作   
作品ジャンル:ファンタジー
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雲雀 - まいさんへ俺は亀更新でも楽しみに待っています。なのでゆっくりでもいいので更新楽しみに待っています。 (2021年9月30日 19時) (レス) @page29 id: 69d630334c (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 雲雀さん» コメントありがとうございます!亀更新ですがよろしくお願いします。 (2021年9月27日 12時) (レス) id: ed3b470f19 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 - 面白かったです。これからの更新頑張ってください!楽しみにして待っています。 (2021年9月25日 15時) (レス) @page32 id: 69d630334c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まい | 作成日時:2021年5月3日 14時

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