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世間では一目置かれる家族にも裏があった。
正義感とかではない。こんな幼い子どもが家庭から暴力を振るわれているのが許せなかった。だから最上は蓮月の家に行き、ご家族とお話をした。これ以上Aを傷つけないでくれと。
そして蓮月の身体に傷が増えたのは、最上が蓮月の家族と話ししてからだ。蓮月の頬に貼られたガーゼや身体には至る所に包帯が巻かれていたのだ。最上は直ぐに蓮月の家に向かう。「話が違うじゃないか」と声を上げるも蓮月の両親は首を傾げながらこう答えた。
「ただの兄妹喧嘩で、私たちは何もしてませんよ」
「それにあの時お伝えした通り、私たちは一切Aに暴力は振るってません」
「貴方は一体何の勘違いをしているのですか……?」
蓮月の両親は最上の話に理解できないって顔だった。最上はそんな二人に怒りが湧き上がるも部屋の奥から蓮月が出てきた。蓮月が来た事に気付いた両親は「お客様よ、ご挨拶」「こんにちは」と行儀良く挨拶をする。
そして蓮月は和らげな表情で真っ直ぐな瞳で最上を見つめた。最上は理解らなかった。何故、蓮月がそんな表情が出来るのか。如何して両親も何にもないって態度でいられるのか。この歪な家庭に最上は虫唾が走った。
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それから最上は蓮月を玉狛に泊まるように伝えた。少しでも蓮月が安心して暮らせるために。だが、蓮月は玉狛に泊まらず家に帰った。
無邪気な笑顔と裏腹に蓮月の身体はボロボロだった。蓮月は怪我ついては「階段から落ちた」などの適当な答えしかしない。誰がどう見たってそれで出来た怪我じゃないのは理解るというのに。
「Aこっち向いて」
「いや」
「向いてくれなきゃ手当できない」
そんな蓮月を迅はずっと気にかけていた。迅は未来を視る事ができるサイドエフェクトを持っていた。蓮月の未来を視たのだろう。誰よりも蓮月を救おうとしていた。
「迅くん」
「なに?」
「優しいね」
蓮月は嘲笑って迅に伝える。迅はそんな蓮月に苦笑を溢して「これぐらい普通だよ」と返事を返した。
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ミー(プロフ) - 面白かったです!更新楽しみにしてます! (2022年12月17日 22時) (レス) @page33 id: a2f01b8bd9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミワ | 作成日時:2022年10月24日 22時