【WT】硝子の靴は捨てた (ページ22)

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報告書ページ22

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遠征艇のシステムが回復するまでまだ時間が掛かるらしく、私は井口隊の遺体を回収に来た。血生臭い匂いがそこら辺りからする。私以外は皆地面に転がっていた。先ずは井口さんの遺体を回収してるいると、ふと視線を感じた。視線の方へ目を向けると、黒(ブラック)トリガーの少女がこちらを見ている。気持ち悪くて、私はその場を直ぐ様離れた。

保管庫には9つの遺体袋があった。爆発で巻き込まれたエンジニアの人だ。つい最近入った人らしく名前は知らない。井口さんの遺体を置いてから次は藍原先輩の遺体を回収にしに行こうと遠征艇を出ると顔に冷たいものが触れた。

「雨だ」

早くしないと風邪を引いちゃう。
次第に強くなる雨の中、私は遺体を回収にしに走った。

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2XXX年 8月3日

【任務概要】
近界のトリガー鹵獲、又はトリガー兵の捕縛。
期間は1週間。

【派遣隊員】
井口隊隊長井口正臣(19)
井口隊攻撃手藍原大和(17)
井口隊射手佐竹隼人(15)
玉狛第一攻撃手蓮月 A(15)

【調査結果】
遠征1日目
藍原、佐竹隊員遠征艇の見張り。
井口、蓮月隊員現地の調査。トリガーの回収に成功。

遠征2日目
藍原、佐竹隊員遠征艇の見張り。
井口、蓮月隊員現地の調査。

遠征3日目
藍原、井口隊員遠征艇の見張り。
佐竹、蓮月隊員現地の調査。トリガーの回収に成功。

遠征4日目
井口、佐竹隊員遠征艇の見張り中に某国のトリガー使いに遠征艇の襲撃に遭う。現地の調査を行っていた藍原、蓮月隊員も異変に気付き帰還。襲撃により遠征艇の全システム停止。システム修復の為、井口隊と蓮月隊員が時間稼ぎとして某国のトリガー使いと戦闘開始。戦闘から12時間48分経過後、黒トリガー使いの銃弾を心臓に被弾し井口隊員死亡。戦闘から12時間57分経過後、蓮月隊員がトリガー使いを撃破。戦闘から12時間59分経過後、トリガー使いの銃弾を額に被弾し藍原隊員死亡。戦闘から13時間経過後、佐竹隊員、蓮月隊員がトリガー使いを撃破。戦闘から13時間1分経過後、黒トリガー使いの銃弾を頭部と心臓に被弾し佐竹隊員死亡。戦闘から13時間2分経過後、蓮月隊員が黒トリガー使いを撃破し戦闘が終了。戦闘終了後、蓮月隊員が井口隊の遺体と壊れた小型トリオン兵の回収に移る。

遠征5日目
撤退システム回復。本部へ帰還。

遠征8日目
遠征部隊本部へ帰還。

____以上が本遠征の調査報告である。
別途、本遠征での死亡者リストや辞職者への対応に関しての報告書を提出する。