天才、サイン会を終える。 ページ10
「いつも応援してます！」
「ありがとうございます、これからも応援よろしくお願いします。」
キャー！と声を上げて去っていった女の人に手を振りながら見送って列を見やる。
さっきの人が最後の一人なのだろう。
サイン会を終えて、裏方に戻るとそこにはとても満足気な顔をした社長が立っていた。
「お疲れ様、Aくん。」
「うっす。あざす。」
そのまま更衣室に向かい着替え、服を返そうと社長に渡すと一向に受け取ってくれない。
俺は早くホテルに帰って眠りにつきたいのに何故だ。
「あの、社長？」
「その服は僕から君へのプレゼントだよ。」
「はぇ！？」
俺の手元にあるのは全身ハイブランド尽くしのフルコーデ。
半端なフルコーデでは無い。
小物類から靴まで、至る所全てを含めたフルコーデだ。
額も相当なものだろう。
貰えない、と返そうとしても社長は笑うだけで受け取ろうとしない。
「君がうちの事務所に入ってくれたお礼と、デビュー記念。こんな事言うのは情けないけれど君が入ってくれなかったら僕は今こんな風に仕事が出来ていない。君は僕にとって恩人でもあるんだ。」
だから受け取ってくれ。
そう言われてしまえば返そうに返せない。
「ありがとう…ございます。」
お礼を述べ、ギュッと服達が入った袋を握りしめるとあぁそうだとポケットをゴソゴソと漁り出す社長。
まだ何かあるのか？それとも別のことか？と警戒の色を出す。
このぶっ飛んでいる社長の事だ。次に何をし出すかは予測出来ない。
すると細長いケースを取り出した。
「…なんですかコレ。」
「ネックレス。」
「またプレゼント…？」
流石にジュエリーは…と顔を引き攣らせていると違う違う！と笑い出す社長。
開けてよく見てみな。と言われるから蓋を開けて中身を見るとそこには小さなリングネックレスがあった。
リングに埋め込まれているのはアレキサンドライト。
リング裏にはGeNocの文字。
「…これ。」
「君がGeNocである証だ。アレキサンドライトは宝石の王様とも呼ばれる石だよ。そして石言葉は秘めた思い。
僕は君が音楽界の王になると思っているし、秘めたる力はとんでもないものだと信じてる。」
だからその石にしたんだと俺の目を見て言ってくるから、感慨深くなってしまったのか涙が一筋零れ落ちる。
ええ！？と社長が慌て始めてるから、
「俺、絶対デカくなって見せますから。社長に最高の景色見せてあげます。」
「うん。期待してるよ。」
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れ - formじゃなくてfromだと思います (2022年10月13日 20時) (
レス) @page6 id: 0753043932 (このIDを非表示/違反報告)
恋＠眼鏡(プロフ) - めろ汰さん» ありがとうございます^^ GeNocくんのお話は一旦終わりですが、いつかまた別のところでお会いできたら嬉しいです！感想ありがとうございました！ (2021年2月23日 15時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
めろ汰 - ううう。。秒で読んじゃいました。。はおてゃん可愛いの分かりみ強すぎます…！！GeNocくんかっこよすぎてペンになっちゃいそうです…！！連載お疲れ様でした！！((今更感すいません！ (2021年2月16日 13時) (レス) id: 08c80e6053 (このIDを非表示/違反報告)
恋＠眼鏡(プロフ) - うすすさん» ありがとうございます〜！私も正直続編に繋ごうか迷いましたが、今後の活躍は皆様の心の中で生きて欲しいなと思い、完結させました！こちらこそ作品を長い間ご覧頂きありがとうございました！またどこかでお会い出来れば幸いです＾＾ (2020年9月3日 10時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
うすす(プロフ) - 完結おめでとうございます！少し名残惜しいですが完結嬉しく思います。矛盾してる。素晴らしい作品をありがとうございました！ (2020年8月14日 17時) (レス) id: b192477b3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋＠眼鏡 | 作者ホームページ：http://sukinaharahasakuradeui
作成日時：2019年6月23日 14時
