天才、カチ込む。 ページ32
昨夜の疑惑といい、生配信といい世間を騒がせているGeNoc騒動。
自分でも呆れるほどに早めに行動しすぎたか…？と思いつつ帽子を深く被りサングラスをしている俺はとある一軒家を見上げていた。
少しだけ申し訳ないと思いつつも俺は悪くないし、非は向こうにあるわけで。
隣の社長は真顔で｢早く押しなよ｣と告げてくる。
いや真顔怖いって。
スウッ、と深呼吸をして目の前のインターホンを押した。
「…どちら様でしょうか？」
「いきなりすみません。ASプロダクションと申します。息子さんはいらっしゃいますでしょうか。」
「うちの子に何か…？」
「少々お話させて頂きたい事がございまして…勿論お母様もご一緒で構いません。」
「分かりました。」
少しのやり取りの後、家に上げてもらう。
扉を開けて通してもらうと俺を見上げた少年の母親の表情は喜びと驚愕の入り混じった顔だった。
ニコッと笑いかけると、あっ！お茶をご用意しますね！とまるで少女のような顔をしてキッチンへ行くお母さん。
俺の良心がくそ痛い。
「なんか悪いことしに来た気分だ…。」
「なんで？君に非なんて一つも無いのに？」
心底謎だとでも言いたげな顔で俺に笑いかけてくるのは珍しくビシッとしたスーツと髪型でキメた社長。
社長が珍しく社長らしく、これがまた普通にイケメンで困る。
普段のポンコツマネージャー感はどうした、どこへ捨ててきた。
そうこうしているうちにお茶が出てきて、暫く談笑していると玄関の扉が開く音と同時に声が聞こえた。
「ただいまー、誰か来てんの？」
「おかえりなさい。裕貴に話があるってお客様が来てるのよ。」
「えっ…話？」
そうしてリビングに入ってくるや否や、少し肩をビクつかせた少年。
サングラスをしている俺を見てまだ確信が持てないのか警戒しながらこちらの様子を伺っているように見える。
だから俺は思いっきり笑いながらサングラスを外してやった。
「おかえり〜裕貴君で合ってるのかな？GeNocでーす！」
「GeNocのマネージャー兼所属事務所の社長をしています齋川と申します。」
ニコリ、そんな擬音がつきそうなほど笑って見詰めてあげると絶望に顔を染め上げた。
未成年だからって、許される事と許されない事の区別ぐらいつくだろ？
そんな意味も込めて、こう笑ってやった。
「俺が一体いつ、君の曲を盗作したのか教えて欲しくてわざわざ活動拠点から遥々東京まで来たんだ！」
どさっ、と重い物が落ちる音がした。
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れ - formじゃなくてfromだと思います (2022年10月13日 20時) (
レス) @page6 id: 0753043932 (このIDを非表示/違反報告)
恋＠眼鏡(プロフ) - めろ汰さん» ありがとうございます^^ GeNocくんのお話は一旦終わりですが、いつかまた別のところでお会いできたら嬉しいです！感想ありがとうございました！ (2021年2月23日 15時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
めろ汰 - ううう。。秒で読んじゃいました。。はおてゃん可愛いの分かりみ強すぎます…！！GeNocくんかっこよすぎてペンになっちゃいそうです…！！連載お疲れ様でした！！((今更感すいません！ (2021年2月16日 13時) (レス) id: 08c80e6053 (このIDを非表示/違反報告)
恋＠眼鏡(プロフ) - うすすさん» ありがとうございます〜！私も正直続編に繋ごうか迷いましたが、今後の活躍は皆様の心の中で生きて欲しいなと思い、完結させました！こちらこそ作品を長い間ご覧頂きありがとうございました！またどこかでお会い出来れば幸いです＾＾ (2020年9月3日 10時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
うすす(プロフ) - 完結おめでとうございます！少し名残惜しいですが完結嬉しく思います。矛盾してる。素晴らしい作品をありがとうございました！ (2020年8月14日 17時) (レス) id: b192477b3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋＠眼鏡 | 作者ホームページ：http://sukinaharahasakuradeui
作成日時：2019年6月23日 14時
