プリムラ・ジュリアン-1- (ページ44)

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料理を初めて30分ほど経った時、

〜♪〜♪

大介の携帯が鳴った。

佐「え、いや、今から、？今はちょっと、、え、まじで？」

大介の声しか聞こえないが、相手が誰だかはわかってしまう。

佐「うん、わかった。そこ動かないでね、」

電話を終えると大介はキッチンにいる私の方へ来て

佐「あのさ、、」

下を向き目を泳がせている。

電話の相手の元に行きたいんだよね、

というか、きっとこれから大介の部屋に来るんでんしょ？

今年も一緒にお祝いできるなんて浮かれていた自分を殴りたい。

ケーキまで買っちゃって。

それでも、

「どうしたの？」

わかっててこう聞くのは私なりの強がりだから許してほしい。

佐「今から木下さん、うちにきたいって言って、というかもう家でたって言われて、」

「うん、」

きっと彼は、私が”行っていいよ、気にしないで？”って言ってくれるのを待ってるんでしょ？

でも私、そこまで優しくなれないよ。

佐「あ、あの、本当に悪いんだけど、迎えにいくって言っちゃって、」

「それで？」

私の返答に大きな瞳をうるうるさせる。

なんでそんな顔するの？

その顔は何？何に対してなの？

あなたの口からきちんと聞かないと。私諦められないよ。

少しの沈黙の後、

大介の携帯が鳴って

佐「ごめん、明日の夜埋め合わせとかでもいいかな、」

彼は頭を下げながらそう言った。