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｢……誕生日おめでとう、ユーフォ｣
｢うわぁ、可愛い……！ これ、もらってもいいの？｣
｢もちろん。……けど、もう付けてるのか。
朝は付けてなかった……よな？｣
｢……それをあげたのは俺だよ、チューバちゃん｣
……現在の姉と元兄……昼ドラでもなかなかの修羅場だ。
サックスファミリーの中でも特にユーフォと仲の良かったテナーは、その件に関してよくチューバと揉めている。
｢テナー……お前は本当に人をイラつかせる天才だな。
……言っておくが、ユーフォの実姉は私だからな｣
｢確かに血は繋がってないけど、一緒に育ったのは僕たちサックスだよ。……ね、ユーフォちゃん？｣
……女の子好きで自由人なテナーと、真面目で芯の強い性格のチューバ。そもそもの性格が正反対なことに加え、ユーフォのこともあって、関係は良好とは言い難い。
｢え、えぇっと……助けてくださいAさん！｣
｢わっ、私！？｣
ユーフォがそう言って私の後ろに隠れた瞬間、2人の視線が私に集中する。ど、どうしよう……何を言っても角が立ちそうだ。
｢ユーフォはどっちのことも大切な兄弟だと思ってるよ。
……もっと言えば、その大切な兄弟には仲良くしてほしいって思ってるんじゃないかな。ね、ユーフォ？｣
私の問いかけに対し、コクコクと首を縦に振った。
さて、問題の2人の反応はと言うと……
｢……ユーフォが言うなら｣
｢ユーフォちゃんが言うなら……｣
……どうやら、2人とも妹には激甘なようだ。
｢さっきはありがとうございました、Aさん。
それに、こんな会まで開いていただいて……感謝してもしきれません｣
｢いえいえ。誕生日が分かってる楽器ってそんなに多くないから、つい盛大に祝いたくなるんだよね｣
長い歴史を生き抜いてきた彼らにとって、生まれた日なんて遠い昔のことなのだろう。
｢……私の音って目立たないし、みんなからは嫌われてるし……何のためにいるんだろうって、ずっと考えてました｣
……ひと呼吸置いてから、また話し出す。私は相づちさえ打たず、黙って彼女の話に耳を傾けていた。
｢けど、Aさんが話を聞いてくれて、すごく救われました。……私も、ここにいていいんだなって｣
｢あはは、もちろん。みんな素直じゃないだけで、本当はユーフォのこと好きだと思うよ？｣
｢そう……なんですかね？ あはは……｣
見慣れた彼女の困り笑いは、いつもよりも幾分か幸せそうに見えた。
オーボエさんとソプラノサックスさんの日常→←【番外編】ユーフォニアム誕生祭
オススメの楽器さん
バスクラリネット
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もも - べるーがさん» なんか泣ける… (4月19日 0時) (
レス) @page44 id: 8826ef9895 (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ももさん» すみませんお待たせしました！！ いつも以上に作者の趣味全開で書いてしまって本当に申し訳ないんですが、よければお納めください……🙇🏻♀️ (4月17日 1時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
もも - べるーがさん» そうです！！ (4月11日 0時) (レス) id: 2bfbe6c963 (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ももさん» リクエストありがとうございます〜！！ 一応確認したいんですけど、弦楽器のコントラバスで合ってますか……？？ (4月11日 0時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
もも - べるーがさん» リクエストでコントラバでお願いします！！！ (4月9日 15時) (レス) id: 2bfbe6c963 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べるーが | 作成日時：2023年3月1日 23時
