マレパさんたちとの日常 ページ12
「あはは……まさか、マレパ全員を同時に見ることになるとは思わなかったな……」
「ふふ、よろしくお願いします〜」
「……よろしく……ふあぁあ、眠……」
「……文句あんなら別にやんなくていいよ」
「こらこらシロフォン、そんな言い方しないの」
……今発言した順に、グロッケン、ヴィブラフォン、シロフォン、マリンバ。この4人がマレパのメンバーだ。
ちなみにマレパとはマレットパーカッションの略(非公式)で、鍵盤打楽器……俗に言う木琴と鉄琴のことである。
同じ鍵盤打楽器と言えども、彼らの音色や性格は全くと言っていいほど異なる。数ある楽器たちの中でも、かなりの個性派ぞろいと言っていいだろう。
「……うーん、なんというか……結構汚れてるね。ちょっとエタノールで拭こうか」
「そうなんです、聞いてくださいよ〜
レンタル先の人、私のこと濡れ雑巾で拭いてきたんですよ〜? ……だから、汚れが酷くなっちゃって〜」
「えっ、嘘!? ……それは盲点だったなぁ……
ごめんね、貸すときに言えばよかったのに」
「いえいえ〜、私も初めてだったからびっくりしちゃいました〜 多分落ちる汚れですし、大丈夫ですよ〜」
……まずはグロッケン。星を連想させる高く澄んだ音が特徴の彼女は、要領がよくしたたかだ。伴奏を任されることはほぼなく、美味しいところだけを持っていく。
そんな彼女は、意外にもフルートさんと仲が良い。長い歴史ゆえに一目置かれがちな彼にも、いい意味で分け隔てなく接してくれる。
「眠い……あ、そう言えばペダルのネジ……」
「緩んでる? ……本当だ、直しておくね」
「……うん、ありがとう……A、最近寝てる? 隈、前よりひどくなってる……」
「あー……最近忙しくて」
「……そっか……
……じゃあこれ終わったら、俺と一緒に昼寝し、よ……」
2人目はヴィブラフォン。ファンを回すことにより誰でもビブラートをかけることができる、唯一無二の楽器だ。
ジャズでの活躍もめざましい彼だが、普段は全くと言っていいほど目覚めていない。……演奏中以外ほぼほぼ眠っている、と考えても差し支えないだろう。
俗に言う『鉄琴』に分類される2人は、『木琴』であるシロフォンとマリンバよりも無機質な音色が特徴。そのせいか、2人と比べると少し感情表現に乏しい。
……だが、感情がないわけではない。そこを履き違えるようなことは、決してあってはならないのだ。
オススメの楽器さん
バスクラリネット
31人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もも - べるーがさん» なんか泣ける… (4月19日 0時) (レス) @page44 id: 8826ef9895 (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ももさん» すみませんお待たせしました!! いつも以上に作者の趣味全開で書いてしまって本当に申し訳ないんですが、よければお納めください……🙇🏻♀️ (4月17日 1時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
もも - べるーがさん» そうです!! (4月11日 0時) (レス) id: 2bfbe6c963 (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ももさん» リクエストありがとうございます〜!! 一応確認したいんですけど、弦楽器のコントラバスで合ってますか……?? (4月11日 0時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
もも - べるーがさん» リクエストでコントラバでお願いします!!! (4月9日 15時) (レス) id: 2bfbe6c963 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:べるーが | 作成日時:2023年3月1日 23時