RKRN 継母の遺書は何処へ

正体 ページ4

「勿論です。ですが、私はあの頃の無意味な人間ではないので」

それだけ言うと、立ち去ろうとする

「そうか…
大川、たまには顔を見せにこい、雑渡もお前に会いたいそうだ」

「まぁ、暇なときに」

遠のいてゆく二人の背中を見送る

「お前は何にも変わってはいない、いつか、あの子供を不幸にする」

その言葉は賑やかな街にかき消された



「おい、アイツはいったい何者なんだ？」

半助がいつもの調子を取り戻す

「知ってどうするの？」

「お前の正体を暴く」

相変わらず生意気だ

「本当に、アンタは世間知らずのめでたい貴族だね…
知らないことは恐ろしいけれど、知っていても恐ろしいことがある

世の中には知らない方が良いこともたくさんある」

どうしても話そうとしない



家にはいると

「はぁ!?」

その汚さに悲鳴をあげる

「ヤバッ！」

逃げようとする半助を逃がすはずが無く…

「おいクソガキ!!!掃除もできないのかよ!!!」

罵声を浴びせる

「だって！やったことないし！侍女にやらせれば良いじゃないか！」

少しは怯んだ物の、言い返す

こんな風に言われたのは初めてだった

「洗濯も終わってないし！
ほら！やり直し！」

「えぇ！？」

正直、もうやりたくなかった

「文句言ってる暇があるならやる！」

ついにはAの迫力に負け、やるはめに

「掃除するときは窓開ける！」

「は、はいぃ!!!」


これからここで暮らしていくことに不安を覚えた半助だった

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