RKRN 継母の遺書は何処へ

文 ページ13

「今日も仕事頑張った〜…」

お風呂に入り、やっと一息

「あ、A、お疲れ様」

奥から半助が出てきた

「A、これ」

渡されたのは文だった

「大川平次渦正、て人から」

その名前に驚く

そして、文を広げる

「住所は教えて無いはず…」

可笑しく思いながらも目を通す

それを、興味津々に覗き込む半助

『拝啓 大川A殿


時候の挨拶神無月 紅葉 秋涼 秋冷 秋晴 秋雨 爽秋 仲秋 中秋 錦秋 菊花 秋晴れ 秋冷の候 さわやかな好季節 さわやかな秋晴れの続く 秋涼爽快のみぎり 秋気肌にしみ 秋涼爽快の候 秋色日毎に深まり 日増しに秋も深まり 燈火親しむの候 木々の梢も色づいて 実りの秋となり 灯火親しむの候 空は深く澄み渡り 夜長の頃となり 冷気は日増しに加わり スポーツの秋 味覚の秋 天高く馬肥ゆるの候

突然ですが、貴女が卒業し、早くも十年がたちました。一度も顔を見せない事を心配に思い、文を出さしていただきました。
お元気ですか？
私は元気です。
貴女が卒業してから、学園は何も変わっておりません、下級生は学び、上級生は巣立ちを間近にし、委員会活動も活発です。
私は、ヘムヘムとお茶を飲みながら生徒たちの成長を見守っております。
久し振りに、自慢の孫の顔がみたいです

ご返答をお待ち申しております。

貴女の祖父 大川平次渦正』

かなり長く、かしこまった内容に呆れる

「お爺ちゃんさ、自分の身内に書く文なんだから、こんなにかしこまらなくたっていいよ…」

後ろでのぞき込んでいた半助は、難しすぎてよく分からないようだ

「私のお爺ちゃんが、心配して手紙をくれたの
私ももう子供じゃないんだから、心配しなくたっていいのに…」

それを聞いて納得したようだ

「それじゃ、Aのお祖父様は、忍術学園の学園長なの!?」

「うん、そうだよ、昔はかなり腕の立つ忍者だったらしいけど、今はただの老いぼれだよ」

日々、先生方にご迷惑をおかけしているだろう

「それより、なんで私の住所を…」

老いぼれでも侮らない

恐怖心→←忍術学園

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