【男主】人生記【eoh.eoh】

109枚目 ページ16

男が男に壁ドン、なんて誰得だろうか。
それが高校生とおっさんなら尚更。

｢いやいや、えおえお！俺にそういう趣味はないかならな？｣
｢………おう｣

それが聞きたいのではなくなぜ壁ドンをAにしていたのかを聞きたい。

しかし聞いたらきっとはぐらかされる。
面倒な事になる。

｢…えおさん｣
｢ん？｣
｢俺、きっくんと話があるから先に2人と合流してて｣

Aはきっくんの腕をガッチリと掴んでいる。
俺の返事も聞かず2人は反対方向へ駆け出してしまった。

残された俺はFBと決めた集合場所へと歩く。
きっくんとA。

｢珍しい組み合わせだな｣

壁ドンをした意味と関係があるのかはわからないが2人だけの話となると余計疑える。

何かを隠しているのか？
俺だけ知らない…？いや、それはないな。
むしろきっくんしか知らない？

｢あほらし…｣

考えるのがあほらしい。
無理に聞いて面倒事になるのはごめんだ。

しかし、俺は仮にもAの保護者代役。
軽くかじってみて、話さないようならそれ以上はやめよう。

｢子育てって大変なんだな｣

今更ながら、母親に感謝している自分がおかしかった。

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