【ブルーロック】憧れの世界に転生したからキャラを遠目から眺めようと思ったが美醜逆転状態だったんで愛でます。

君は…。 ページ19

いつも通りだった。



いつも通りの日々。



いつも通りいじめっ子にいじめられて、



周りの奴らもみんな見て見ぬふりで、



もうどうしようもないんだって、



抵抗する気力すらも起きなくなって、



されるがままになってたのに。



君は目の前に飛んできた。



いや、跳んできた、かな？



目の前に現れたと思ったらすごく身軽に、自分より背の高いいじめっ子に膝蹴りをくらわしてた。







サッカーボールを持ちながら。






……えぇぇぇ？！？



そ、そんなことあり？？？



なーんて、心の中で荒ぶってぼーっと見てたんだけどさ。



明らかに俺と同い年くらいだと思うんだけど、



聞いてたらもう凄い。



めちゃくちゃ暴言？悪口？吐いてるの。



明らかに女の子なんだけど…



なんか、男の子っぽくてすごくかっこいい。



何より、こんな俺に対して



『イケメン』



そう言ってくれた。



いつも言われないことを言われてすごく恥ずかしかったけど、同時に嬉しかった。



人は怖いし、いじめるし、極力自ら話したいとは思わなかった。



けど、この子は違うんだって思った。



それでちゃんとお礼が言いたかった。



自分から話すのは



すごく勇気がいるけど、



でも、ちゃんと言いたいんだ。



“ありがとう”



って。



だから、



「あ、あの。」



俺はこの子に声をかけた。




───side__吉良涼介

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