聞いてくれ ページ15
昴生side
あー、やば。
なんやろう。最悪やな。
久しぶりに弟に会えたと思ったら俺が助けたせいでじさつしてて。
いや、殺さんかったら、よかったんか。
おれのせいやな。完全に。
.
河「昴生?何、なんか悩んでんの?」
ゆずるさんは、聞き上手やから、話しとこうかな。
俺の死刑になった物語。
十三年前。
俺が20の時。
弟の大学での扱いが酷く、弟が引きこもりになった。
大学で辛いイジメがあったらしい。
両親は三年前に2人とも他界。
兄弟2人で住んでいた。
『俺、外出てくる』
そう言った亜生は夜の二時まで帰ってこなかった。
何が何でも遅すぎる。
なんかあったんかな?
気づけば俺は寒い冬の公園に来ていた。
『っ__んー、_!』
誰かの叫び声。
違う。
亜生の叫び声や。
トイレか...?
『うぅ...っ、ふ』
口にタオルを咥えさせられてる弟がいた。
周りには、四人の男達。
亜生は傷だらけや。
.
『あれー?もしかして、こいつのお兄ちゃん?ちーっす、この子の主人でーす』
主人??
何言ってんや、こいつらは。
『亜生くんは、俺達の玩具やねんよー。お兄ちゃん帰ってくれます?』
お、も、ちゃ?
こいつら、俺の弟を物呼ばわりしやがって。
『ふぅ...っ、んー、!』
『亜生...っ!くそーーー!!!』
『な、こいつっ...俺達は4人だぞ!1人にやられんなよ!やれ!!』
.
『はぁ...はぁ、っ』
激戦の中1対4で俺が勝った。
あー、息、してないなぁ。
4人とも死んだんか。
『兄ちゃん...!』
『ははは...兄ちゃん、殺人犯やわぁ。でも、亜生助けられたからええかなぁ。』
外に出るとこの騒ぎを聞いた近所の人達が来ていた。
俺は、正当防衛をうったえたけど。
4人も殺してるんやし。
10年後、死刑執行
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作者名:ひはーい | 作成日時:2018年12月19日 21時