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助けてくれてありがとう ページ14

渚side


「理由書いてくれる?」


亜「えー...なんで、」

昴「...そーせんと成仏できへんの」

これが、ほんまの兄弟か。
あんまり、仲良さそうにみえへんけど。

亜「はいはい、書きますよ」

昴「...俺の死刑を無駄にしやがって、ほんま。」

亜「あのさ、俺、辛かったから死んだんやで?やめてよ、今ここで辛い話すんの」

んー?どういうことや?

弟のために、昴生は死刑になったんやろ?

べつに、助けて貰ってるんやから辛くなんか...。

亜「俺、殺人犯の弟とか、ほんまに無理やったからさ。じさつしたねんけど」

「は?」

亜「助けてくれたのは、ほんまに嬉しかったけどさ。殺人犯の弟で生きてくの、無理やったねん」

こいつ、いかれてんな。
助けて貰ったんちゃうん?

わざわざ死刑になってまで。

昴「お前...っ、」

亜「兄ちゃんが、死んだ後、新聞記者とか、テレビの人とかの電話がなりやまんかった。昔の友達からも酷い扱い受けるし。仕事も上手くいかんし。恋人には振られるし。これも、全部兄ちゃんのせいやで」

冷たい眼差しで昴生の事を見る弟。

でも、昴生は否定はしなかった。

昴「それは、ごめん...でも、亜生を助けるためには、あーするしか...」

亜「ころさんくってもよかったやろ、」

昴「...」

昴生は静かに立ち上がり病死課へと消えていった。

弟は下を向いている。

.

ピチャ

え、泣いてる。

「どーした?」

亜「俺、俺...助けて貰ったのに、じさつした弱い自分を兄ちゃんの、せいっ、に...してもた...っ、ほんまは、にぃ、に謝らなあかんかったのに...ぅう、ごめん、兄ちゃん、ありがとう...っ。」

そう言い弟は成仏の扉に入った。

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作者名:ひはーい | 作成日時:2018年12月19日 21時

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