早 ま る 再 会 。 ページ8
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「優しくしてくれて、たくさんの思い出をくれて…、ほんとにありがとう…っ。」
と「俺は…、何にもしとらんよ…っ。」
彼女が涙する。
そんな彼女を見て俺の堪えていた涙は、情けないくらいにすんなりと、頬をつたって流れていく。
最後くらいは男らしく見送りたかったのに、どうやら人はすぐには変われんらしい。
と「一年…、待ってるからっ…！笑」
下手くそに笑う俺を見て、上手に笑い頷く彼女。
出会った時のように握手を交わし、出会った時のように笑い合う。
最後の最後まで、俺は男になれず、彼女に『好き』という二文字が伝えれんかった。
告白は一年持ち越してもいいかや？
次会う時までには、『好き』と伝えられるくらいの男にはなってるから。
こうして三年になる直前、彼女は大阪へと旅立っていった。
｢必ず一年で戻る。｣とゆう約束を交わして。
三年になってからはそれぞれ部活もラストスパートだったり、もちろんみんな受験生で集まりが減ったり、集まっても一緒に受験勉強をしたり
遊ぶことはほとんど減った。
ゆ「あ、ねぇ、みんな26日空いてない？」
11月の中旬、珍しくゆめまるから予定を確認されてみんなの勉強する手が止まった。
て「ん〜、特に予定ないけど〜？」
り「俺もないかな〜」
し「この時期はさすがに予定入れんくない？」
ゆ「確かにね笑 としみつも特に予定ない感じ？」
と「別にねぇけど？」
｢じゃあちょうど良かった〜｣と呟くゆめまるに｢どっか遊びに行くん？｣とりょうが尋ねる。
ゆ「ううん、その日オーキャンでAがこっちに来るらしくてさ、みんなで会えるかや？って聞かれてたから！」
し「あー、Aがね…！…、えええぇぇぇぇぇっ？！」
て「驚き方がコメディーすぎる！笑」
り「へー、Aに会えるんだ！元気にしてるの？」
ゆ「夏休み行こうとしたら来るなって言われて、俺も結局あれ以来会えてないんだよな〜笑」
みんなが楽しみと嬉しさを心の奥に隠しつつあーだこーだ話している中、心の中で一人ガッツポーズを決めている俺がいた。
約8ヶ月ぶり、君に会えるまであと一週間。
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精 一 杯 の 独 占 。→←近 づ く 距 離 と 、 離 れ る 距 離 。
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作者名：すーさん。 | 作成日時：2019年5月28日 0時
