なんだ、アオハルかよ。 (ページ16)

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失礼な初対面。ページ16

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カラッと晴れた暑い夏の日、てつやとAが予定を組み噂のざわくんに会う日がやってきた。

そんな顔合わせをするために選ばれた場所はAの家。

｢みんな来るから片付けんと～！｣と張り切るが元々綺麗好きの彼女の家はそんなに散らかっていなかった。

彼女がかける掃除機の音が、まだ眠くて布団にへばりついてた俺を嫌でも起こしてくる。

と「ん～…。」

「ほら、起きて～！笑」

掃除しながら俺を起こすなんて器用すぎんだろ。と心でつっこみながらうっすら目を開けて彼女の居場所を特定する。

起き上がり酔っぱらいのようなフラフラとした歩きで一番最初に向かうのは彼女の元。

後ろからぎゅっと抱きつくと｢わっ！｣と言って驚くもののすぐに通常運転に戻る。

と「もっと驚け。笑」

「としみつくんって分かっとるからもうこれ以上は驚けんやん？笑」

「それに、驚きよりドキドキする気持ちの方が勝っちゃうでしょ？笑」

振り向きながらそんな可愛いことをにやにやしながら狙って言ってきやがる彼女、上目遣いで俺を見てくる彼女に軽いキスをする。

少し長いキスも受け入れてくれて調子に乗った俺は彼女の服の裾から彼女の胸めがけて手を忍び込ませると｢それはダメ｣と腕を掴み拒む彼女。

と「えー、まだ時間あるやん…？笑」

「おばか、時間があろうがなかろうが人と会う前なんだから。笑」

そう言って俺の頭に背伸びして腕を伸ばし、ぽんぽんすると｢我慢我慢。笑｣と言って再び掃除を再開する彼女。

あらかた掃除は終わっているのを確認して俺はシャワーを浴びに風呂場へと向かった。

あがってリビングに戻るとりょうと見知らぬ男性が一人、きっと彼が『ざわくん』という人物なんだろう。

り「おはよ。笑」

と「おー、早くね？」

「待ち合わせ10分も過ぎてるんだよ？他の奴らととしみつくんと用意が遅いの～。笑」

軽くふくれっ面をし怒ってるふうに見せる彼女。

ざわくんらしき人が｢トイレ借りていい？｣とAに尋ね、立ち上がりトイレへと向かう。

その時咄嗟に言葉が出た。

と「え、小さ。」

俺の言葉は彼が聞きなれた言葉なのか、気にも止めずにトイレへと向かう。

一連の流れを見てたりょうは苦笑いを浮かべ、彼女には失礼すぎると言わんばかりの無言のげんこつを食らった。

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