「高ぇの?コレ」 ページ10
悟「やる」
悟がAに差し出したのは、いかにも高級そうな錦の長細い袋。
他の人物なら、こんな高級そうなもの…と戸惑うだろうが、Aは特に気にすることなく普通にそれを受け取り、袋の中身を取りだした。
『え、刀じゃん』
袋から出てきたのは、袋と同じくとても価値のありそうな刀だった。
悟「家にあったの持ってきた」
「そろそろ自分の呪具持っといた方がいいだろ」と悟は言うが、それは本当に家から持ってきていいものなのか?と悟の隣にいた傑は思った。
五条家所有の呪具。
等級もかなり上のものだということがひと目でわかる。
『マジで?さんきゅー。毎回借りんのダルかったんだよな』
傑とは違い、Aは使えればなんでもいいと思っているようで、特にその呪具に関して何も気にしていないようだ。
どんどんと戦闘能力が上がっているAは、最近ではどんな呪具も使いこなせている。
この呪具を使うことで今よりも更に強くなるだろう。
自分専用の呪具をゲットできたことが嬉しいのか、口角を上げながら呪具を見つめるA。
それを満足そうに見る悟をみて、いろいろと気になることがあった傑だったが、変に口出ししないようにした。
『傑センパイ、外行こ』
傑「それで私の呪霊を祓う気だろう?」
「当たり前じゃん」と頷くAを傑はジト目で見る。
ため息混じりにダメだと首を振った。
傑「次の任務まで我慢しなよ」
傑にそう言われ、せっかく呪具を手に入れたのに、すぐに使うことができず拗ねた様子のAは、器用に手の上で刀をクルクルと回している。
傑「それきっと高価なものだから大切に扱った方がいいと思うよ」
『高ぇの?コレ』
悟「知らね」
なぜ知らない…と傑はまたため息を吐いた。
傑「調べてみるかい?悟、この呪具の名前は…?」
悟「あー、忘れた。好きに名前付けろよ」
自分の家のものなのに何も知らない悟に、傑は呆れて言葉が出なかった。
『名前?ポチとか?』
悟「犬か」
もういい。この調子の2人との会話は疲れる、と傑はもう口を開くことを諦める。
悟「ま、普通に数十億はいくんじゃね?」
流石にその言葉には、適当な会話をしていたAも何も言えなくなってしまった。
『……もう俺が貰ったから壊しても弁償とかねぇよな?』
悟「俺は使わねぇし好きにしろよ」
傑「まず壊すような使い方しなきゃいいだろう」
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涼羅 - 最高すぎます! 夢主くんの不器用な優しさが大好きです!このまま全員で幸せに暮らしてくれー…(;;) (11月6日 20時) (レス) @page34 id: e29423faae (このIDを非表示/違反報告)
mami(プロフ) - すごくすごくすごく面白かったです!!!! (2023年2月20日 1時) (レス) @page34 id: a8940d6b3a (このIDを非表示/違反報告)
M - ハピエンサイコーです!!!!面白かったです!! (2022年11月9日 22時) (レス) @page34 id: 4b18ae76aa (このIDを非表示/違反報告)
来世はマカロニになりたい - めっちゃこの小説大好きです!!!番外編とかちょー好きです!!!!!!! (2022年3月27日 18時) (レス) @page34 id: ce524a8807 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 最高に面白くて良かったです! (2022年2月6日 12時) (レス) @page34 id: 8c70df45d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アコ | 作成日時:2021年2月27日 3時