「絶対ヤンキーでしょ!?」 ページ9
2007年 春
今年も東京都立呪術高等専門学校に新入生が入学してきた。
もちろん、例年通りほんの数人である。
新入生の1人である伊地知潔高は、初日という緊張で顔を青白くしながら教室にある自分の椅子に座っていた。
暫くすると担任になる教師が入ってきて、朝の挨拶をする。
「今日から担任の__」
自己紹介が始まろうとしたその瞬間、教室のドアがガラリと開いてみんな驚いた。
担任も言葉を止めて扉の方を驚いた表情で見ていた。
『…あれ?』
欠伸をしながら入ってきたのは、男の伊地知からみてもイケメンだと思うほど顔の整った男子生徒。
しかし、教室内に用意された椅子はみんな座っているし、担任が入ってきた時に「揃ってるな」と確認していた。
ではこれは誰なのだろうか。と新入生全員が思ったことだろう。
「龍神くん…。君、今日から2年生だから」
担任が呆れた声でそう言うと、龍神と呼ばれた男子生徒は「あー、そっか」と呑気に少し寝癖のついた頭をかいた。
「あと、教室間違えてなくても遅刻だから急ぎなさい」
『へーい』
そんな態度でいいのだろうかと心配になるほど、教師に対して適当な返事をした龍神は何事も無かったかのように教室を出ていった。
「今のは龍神A。君たちの一つ上の先輩だけど、態度は真似しないように」
やはりあの態度には問題ありのようだ。と伊地知は思ったと同時に、あの人とは関わらないようにしようと心に誓った。
伊「(だって、絶対ヤンキーでしょ!?)」
______…
『今年も女子いねーの。なに?女子の術師って少ねぇの?』
「遅刻だA」
遅刻して入ってきたAだったが、担任の注意を無視して隣の席の七海に話しかける。
『無視すんなよ建人』
しかし七海はAのことなど見えていないかのように無視をして、真っ直ぐに担任の方を見ていた。
灰「A、先生怒ってるよっ」
七海の向こう側に座っている灰原が、少し焦りながらAにそう言うも、Aは「建人目開けながら寝てんの?」と灰原に質問してきた。
灰原の位置から担任と七海の額に青筋が浮かんでいるのがハッキリ見えるのだが、Aからは見えないのだろうか?
ヒラヒラと七海の目の前で手を振るAを見ながら、灰原はそう思った。
この後Aは担任からゲンコツを貰うことになる。
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涼羅 - 最高すぎます! 夢主くんの不器用な優しさが大好きです!このまま全員で幸せに暮らしてくれー…(;;) (11月6日 20時) (レス) @page34 id: e29423faae (このIDを非表示/違反報告)
mami(プロフ) - すごくすごくすごく面白かったです!!!! (2023年2月20日 1時) (レス) @page34 id: a8940d6b3a (このIDを非表示/違反報告)
M - ハピエンサイコーです!!!!面白かったです!! (2022年11月9日 22時) (レス) @page34 id: 4b18ae76aa (このIDを非表示/違反報告)
来世はマカロニになりたい - めっちゃこの小説大好きです!!!番外編とかちょー好きです!!!!!!! (2022年3月27日 18時) (レス) @page34 id: ce524a8807 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 最高に面白くて良かったです! (2022年2月6日 12時) (レス) @page34 id: 8c70df45d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アコ | 作成日時:2021年2月27日 3時