「残念なのじゃ」 ページ7
5人で食事をして店をでる。
あの後、普通に会話はしたがほとんど食べることに集中していたAの口数は少なかった。
ちなみに店で1番高いステーキを奢ってもらった。
悟と理子が数メートル先を並んで歩き、その後ろをA達が歩く。
会話なのか言い合いなのか、とにかく賑やかな2人を見守る傑と黒井は親のようである。
そんな2人とは違い、Aはボーッと理子の背中を見ながら歩いていた。
あの日、傑から天内理子は無事だと聞いていた。
しかし、Aの記憶の中の天内理子は死んでいて、生きていると聞いただけではその記憶は消すことが出来なかった。
だから今日やっと天内理子本人に会って、生きているのを見て、そして…
"ありがとう"
あの言葉を聞いた時やっと、「あぁ、俺は人を助けたんだ」と実感することが出来た気がした。
悟からも傑からも"ありがとう"は貰った。
だけど、今日の"ありがとう"はそれ以上にAの心に響いたのだ。
悟「てか今更だけど、あの変な喋り方は?」
理「もう普通に喋ることにしたの!」
気付けば駅の改札近くで、悟と理子の会話が聞こえるところまで近づいていた。
ボーッとしていたせいで、駅に到着したことに気づかなかったようだ。
悟「残念なのじゃ」
理「馬鹿にしてたじゃん!てか今もしてるでしょ!?」
悟「してないのじゃ」
星漿体として同化しなかった理子は、いまは普通の女の子として生活している。
あの喋り方も無理にしないでいいのだ。
喋り方までは覚えておらず、そんな喋り方だったのかと思いながら聞いていれば、悟と理子の言い合いはヒートアップしていた。
理「友達が紹介してってうるさいんだから!」
悟「俺のせいじゃねーだろ!」
傑と黒井もそんな二人を見て苦笑しているが、止める気は無いらしい。
いつまで続けんだ…と思っていれば、理子がこちらに向かってビシッと指を指してきた。
理「アンタよりAさんのがイケメンだから!」
悟「あ"ぁ!?」
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涼羅 - 最高すぎます! 夢主くんの不器用な優しさが大好きです!このまま全員で幸せに暮らしてくれー…(;;) (11月6日 20時) (レス) @page34 id: e29423faae (このIDを非表示/違反報告)
mami(プロフ) - すごくすごくすごく面白かったです!!!! (2023年2月20日 1時) (レス) @page34 id: a8940d6b3a (このIDを非表示/違反報告)
M - ハピエンサイコーです!!!!面白かったです!! (2022年11月9日 22時) (レス) @page34 id: 4b18ae76aa (このIDを非表示/違反報告)
来世はマカロニになりたい - めっちゃこの小説大好きです!!!番外編とかちょー好きです!!!!!!! (2022年3月27日 18時) (レス) @page34 id: ce524a8807 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 最高に面白くて良かったです! (2022年2月6日 12時) (レス) @page34 id: 8c70df45d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アコ | 作成日時:2021年2月27日 3時