「調子よさそうだね」 ページ4
"オマエは術師に向いてない"
悟のあの言葉からお互いに避けるようになった。
Aは強くなるために特訓を始めた。
2週間もない期間だったが、お互いを見ないように過ごすのは気分がいいものではなかった。
言い合いをするのがいいとは言えないが、今の空気より前の空気の方が断然良かったと思う。
そろそろ仲直りする時なのかもしれない。
悟「お前にはチート並の術式があるし、体は痛みを感じない。でも、それを過信して無茶すんな」
「お前頑張り方下手なんだよ」と続ける悟に、Aは何も言わずに雑炊を一口食べた。
悟「もっと周りを頼れよ」
『アンタがそれ言うか』
悟「いいんだよ俺は。最強だから」
「うわ、うぜぇ」と言いながらもAの表情は柔らかい。
それにつられて悟も口元を緩めた。
『もーいいや。残り食って』
まだ3分の1ほど残っているが、急に食べたからかすぐに満腹になってしまったA。
トレーを悟の方にズラして、コップの中の水を一口飲んだ。
悟「はー?風邪うつんだろ」
『大丈夫。馬鹿は風邪引かねぇから』
悟「どういう意味だよ!」
「そのまんまの意味」というAを、このまま怒っていても仕方ないと悟は体温計をAに渡して、残った雑炊を食べ始めた。
大人しく渡された体温計で熱を測るA。
おぼっちゃまのくせに意外と面倒見いいな。なんて少し思いながらもぼーっと待っていれば、音が鳴って体温計を測り終わった。
悟「平熱か?」
『ん。平熱よりちょい高いだけ』
するとトントンとドアをノックする音が聞こえ、2人の視線がそちらに向く。
傑「調子よさそうだね」
顔色も良くなり、起き上がっているAを見た傑はそう言うと、中に入ってくる。
しかし悟をみて顔を歪めた。
傑「なんで悟が食べてるんだい?」
悟「要らねぇから食えって」
悟の答えにため息をついた傑だったが、以前と同じような2人の空気に、仲直りしたかと内心微笑んだ。
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涼羅 - 最高すぎます! 夢主くんの不器用な優しさが大好きです!このまま全員で幸せに暮らしてくれー…(;;) (11月6日 20時) (レス) @page34 id: e29423faae (このIDを非表示/違反報告)
mami(プロフ) - すごくすごくすごく面白かったです!!!! (2023年2月20日 1時) (レス) @page34 id: a8940d6b3a (このIDを非表示/違反報告)
M - ハピエンサイコーです!!!!面白かったです!! (2022年11月9日 22時) (レス) @page34 id: 4b18ae76aa (このIDを非表示/違反報告)
来世はマカロニになりたい - めっちゃこの小説大好きです!!!番外編とかちょー好きです!!!!!!! (2022年3月27日 18時) (レス) @page34 id: ce524a8807 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 最高に面白くて良かったです! (2022年2月6日 12時) (レス) @page34 id: 8c70df45d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アコ | 作成日時:2021年2月27日 3時