生意気と中学生 ページ24
夕飯を食べ終わって、風呂も入り終わって、もう寝るだけという時間。
家のインターホンが鳴って、恵と津美紀は顔を見合せた。
こんな時間に来る人物なんてだいたい想像出来る。
顔を顰める恵を見て、津美紀は苦笑を浮かべると立ち上がった。
しかしそんな津美紀よりも先に玄関の方に向かう恵。
もしも想像している人物でなかった場合、津美紀よりも恵が出た方がいいと考えたのだろう。
ガチャりと開けたドアの前に立っていた人物をみた恵の目が少し見開かれる。
しかし直ぐにジトリとした視線を相手に向けた。
『よぉ恵』
津「Aくん!?こんな時間にどうしたの?」
恵の後ろから現れた津美紀が、予想していた五条とは別の人物だったことに驚きの声を上げた。
『今日泊めてくんね?』
_____…
恵「鍵忘れて家入れないとか小学生かよ」
『忘れたんじゃなくてどっか落としたんだよ』
どっちにしろ管理できていない時点で大人としてどうなのだろうかと恵は思った。
そもそもこの男は夜遅くに人の家に連絡なしに来たかと思えば、とりあえず風呂を貸せと自分の家のように上がってきた。
それに文句を言うどころか、「ご飯は?」なんて質問する津美紀。
その時点で恵はもう何を言っても無駄だと口を閉じ、それと同じように静かにドアを閉めたのだった。
そして現在、風呂から上がったAは、津美紀が用意した夕飯の余りを呑気に食べている。
恵「そもそもなんでウチなんすか」
『先輩等はみんな出張中だし、建人には泊めろって言った瞬間電話切られた。雄んとこは妹が泊まりきてるんだと』
「建人のやつ女でも連れ込んでんだろ」なんて言っているA。
それならビジネスホテルにでも行けばいいだろ…と思いながらも、用意された夕飯を美味いと食べているAに嬉しそうにしている津美紀を見たら、その言葉は言えなかった。
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涼羅 - 最高すぎます! 夢主くんの不器用な優しさが大好きです!このまま全員で幸せに暮らしてくれー…(;;) (11月6日 20時) (レス) @page34 id: e29423faae (このIDを非表示/違反報告)
mami(プロフ) - すごくすごくすごく面白かったです!!!! (2023年2月20日 1時) (レス) @page34 id: a8940d6b3a (このIDを非表示/違反報告)
M - ハピエンサイコーです!!!!面白かったです!! (2022年11月9日 22時) (レス) @page34 id: 4b18ae76aa (このIDを非表示/違反報告)
来世はマカロニになりたい - めっちゃこの小説大好きです!!!番外編とかちょー好きです!!!!!!! (2022年3月27日 18時) (レス) @page34 id: ce524a8807 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 最高に面白くて良かったです! (2022年2月6日 12時) (レス) @page34 id: 8c70df45d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アコ | 作成日時:2021年2月27日 3時