Psycho (ページ33)

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S.S. Rush 5 ページ33

「で、お礼にそのー…なんだっけ」

「スナネズミ！」

「スナネズミ…をもらったの？」

「おう！」

ショウは目を輝かせ、ゲージにいるスナネズミを見つめながら返事をした

(ショウって動物好きなんだ
…ちょっとわかるかも)

証拠にさっきからショウはスナネズミから目を離そうとしない
まるで12月25日のプレゼントをもらった子どものようだ

「なー、A
これ飼ってもいいだろー！？！！」

(ってやっぱりうちで飼うのか…)

がくっと体の力が抜けた

なんでも犬の面倒を見たお礼にと、スナネズミを獣医学部の学生からもらったらしい
(約束の時間に食堂へ行き、ゲージを持つショウを見たときは何事かと思った)

「そうねー、
ショウがちゃんとお世話するなら、ね」
「おう！飼育方法は二階堂からばっちり聞いたぜ！」
(二階堂て誰やねん…)

こうして我が家は居候の他にネズミが一匹住むことになった

ゲージを抱えたショウがバイクから落ちたらどうしようと考えるとろくにスピードが出せず
いつもより随分と帰宅に時間がかかったもののなんとか家に着いた

「A、スナネズミどこに置けばいいと思う？」

そんな私の気も知らず、ショウは興奮しっぱなしだ

「テレビの横でいいんじゃない？」
「でもよ、テレビの音でスナネズミの耳がイカれちまったりしねーかな」
「うーん…どうかな」

しばらく二人であーでもない、こーどもないと言いあったのち、結局テーブルの上に落ち着いた(ご飯の度に下ろすのが面倒だが)