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ひまわり畑で捕まえて 4 ページ18

「監視?」

「そ、あんま詳しく言えねーけど俺こっちにある支部で研修?しなきゃなんねーんだ
そんでその支部に着くまでのお目付け役が島崎なわけ」

研修…支部…
どっかのチェーン店の話だろうか
とにかく家出じゃないことはわかった

「頼む!ここに居させてくれるだけでいいんだ!俺をここに置いてくれ!!」

な!?と眉を下げながら頼まれる

確かに非常識極まりないヤツだが子どもがこんなに頼ってきてるのにつっぱねてしまっていいのだろうか

いや、子どもだからこそご両親の許可なく家に置いておくのはよくないのでは…


「……少しの間だけだからね」

結局少年の滞在を許すことにした

「っしゃあ!!!!お前いいヤツだな!」

「お前…?」

しまったというように少年は口もとを抑えた

「まあでも…自己紹介まだだったし
私の名前はA」

「俺は鈴木ショウ!
よろしくな、A!」

まさかの呼び捨て…
どうやらこの子は結局根本的なとこがわかってないようだ

「…まあいいわ、よろしくねショウ君」

「君はいらない、
…ショウでいい」

どうやらショウ君という呼ばれるのは島崎さんを思い出すようで嫌らしい

「わかった、ショウね、ショウ」

そう言うとショウはニカっと笑い「おう!」と返事をした







「あとさー、Aー」

「どうしたの」

「俺腹減った、飯くれ」

明日の朝ご飯になる予定だった今日の晩御飯の残りが消えた


「いただきます!」

なぜおじゃましますは出ないのにいただきますは催促されなくても出るんだろう…

ショウは目にも止まらぬ速さで箸を動かす
よほどおなかが空いていたらしい

「Aってけっこう料理上手いな!」

「はいはい、どうも
食べ終わったあとの食器はちゃんと台所に置きなさいよね」

「おう!」

嬉しそうにご飯を食べるショウを見て物思いにふける
あーあ、これが霊幻さんだったらどんなに嬉しいか…



「お、Aって料理上手いんだな!」

「ほ、ほんとにそう思いますか」

「ああ、こんなにうまい飯が毎日食えたらなぁ…
どうだA、俺のために毎日飯を作ってくれないか」

「え…霊幻さん、それって…」

「霊幻Aに…ならないか?」





ボンッ

「うおっ!?!!!」

思わず妄想が加速してしまい、ショウのお茶を突沸させてしまった

「あっごめん」

近くにあったタオルでこぼれたお茶をふくが、その手が突然ショウに捕まれる

「…なに」

「Aやっぱり…超能力者なんだな」

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作者名:出島 | 作成日時:2016年9月5日 22時

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