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Unknown 7 ページ12

数日前にストーカーのことで相談所に来た人がいた

師匠は楽な仕事だと浮かれていたがどうやらその予想ははずれたらしく、
あまり詳しくは教えてくれないがストーカーは本当に危ない人だったそうで師匠も依頼人も相当ひどい目に遭ったそうだ
恐らく僕が感じた空気はそのストーカーの怨念のようなものだったのだろう


師匠は「相手が生身の人間だと俺が油断したせいで依頼人に心の傷を与えてしまった」と落ち込んでいた

それなりに長い付き合いになるが師匠が落ち込んでいるところを僕は初めて見た



きっと依頼人の女の子はもっと落ち込んでいるんだろうな、などと僕は思っていたし、師匠も思っていただろう



「力の使い方を教えてもらいたいんですが!」

まさか数日後再び彼女を目にするとは思わなかった









突然の訪問に僕も師匠もあっけにとられていると彼女は師匠に紙封筒をつきつけながら「先日は大変お世話になりました!」と深く頭を下げた

師匠が依頼は果たせなかったなどと言い、受けとるつもりはない主旨を伝えると
彼女は紙封筒を師匠の机の上に置き
今度は超能力の使い方を教えてほしいと言った

とんでもなくタフな女の子のようだ



師匠はというと何やら彼女の依頼を受けるのは気が進まないようだ
(僕に教えるのとはやっぱり何かワケが違うのかな…)

珍しく押され気味の師匠が少し心配になりチラチラとあちらの様子を伺う

(お茶出した方がいいのかな…)

「本当に困ってるんです、私!
何かにびっくりしたりした拍子によく近くにあるものが爆発しちゃうんです!!」

「「え…」」

どうやら彼女は全く力のコントロールができないようだ

「しかしですね、私は霊能力者であってそういう超能力は少し専門外といいますか…」

(え…)

「わかりました、霊幻さんがそこまで言うなら…」

そう言って彼女は顔を師匠に近づけると何やら耳打ちした

すると師匠は「世の不思議なものに困っている人を助けるのがこの霊幻新隆の仕事!その依頼引き受けましょう!」と言いとても良い笑顔で彼女の両手を握った

師匠のたこ焼きは爆発した

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作者名:出島 | 作成日時:2016年9月5日 22時

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