Happy... Ｓｈｏ．Ｈ ページ17
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貴「紫耀。はい。」
紫「・・・え？」
貴「お誕生日おめでとう。」
背中に手を回して隠してたプレゼントを
紫耀の目の前に掲げると
彼は目を丸くさせて
食卓に並んだ、チョコプレートに「HappyBirthday」と書かれたケーキを見て
ふわっと目を細めた。
紫「ありがとう。」
貴「何歳になるん？」
紫「ちょうどハタチ。」
貴「え、じゃあ昨日までお酒飲んだら駄目やったん。」
紫「そんな硬いこと言わなくてええやん。」
そう
変なとこで妙に真面目な私の言葉で
紫耀はようやく
口角を上げて、分かりやすく笑ってくれた。
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紫耀はある日
大学からの帰り道に
ずぶ濡れになってるところに、出会った。
貴『どうしたん君？』
紫『・・・』
貴『傘もささんと・・・』
自分の傘に入れてやって
ハンカチを取り出して
髪や顔を拭いてあげようとした時に気付いた。
雨できっと水がかかってるだろうに
全く瞬きもせずに
真っすぐ見てるのに焦点の合わない目。
悲しんでるように冷たくて
恨んでるように熱くて
触れたら壊れそうに儚げで
何も受け入れない力強さで
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欲しい、と思った。
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貴『貴方、名前は？』
紫『・・・』
貴『これからどうするん？』
紫『・・・』
貴『何も答えないん？』
貴『じゃあ、私の家に連れて帰るよ。』
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紫「ケーキおいしい。」
貴「ほんま？チョコにしてよかった。」
紫「プレートは俺が食べてもええ？」
貴「えー。」
紫「何で。俺の誕生日ケーキやん。」
貴「嘘。ええよもちろん。」
それから何か月か、何年か経って
初めは私の質問にさえ答えてくれなかったのが
今では冗談を言い合える仲になれた。
私の事は信用してるらしく
そして恩があると考えてるらしく
私が求めたら、それに応えてくれる。
貴「・・・んっ。」
“そういうの”を感じ取るのが上手い紫耀は
瞬きの間キスをした。
.
.
多分紫耀は
あの日、大切な人を失ってる。
紫「・・・俺、こんな幸せでええんやろうか。」
貴「・・・私こそ、すっごく幸せやで。」
好きな人と一緒にいれず
自分のことが好きな人に大切にされる日々か
自分のことが好きじゃない
自分が好きな人と一緒にいれる日々。
どっちが幸せ？
どっちがむなしい？
予感よ外れろ Ｔｏｍｏｈｉｒｏ．Ｋ→←花弁 Ｎｏｚｏｍｕ，Ｋ
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こまち(プロフ) - リクエスト失礼します。以前の短編集でもお書きになられていた重岡先生のお話をまた書いていただけると嬉しいです！ (2017年6月25日 16時) (
レス) id: 68475f9189 (このIDを非表示/違反報告)
けむ - えがお0.5 読ませていただきました！この康二くんが大好きです。2人には幸せになってもらいたいなぁ、なんて想像しちゃいます。ありがとうございました！ (2017年6月15日 23時) (レス) id: a328cfacef (このIDを非表示/違反報告)
けむ - ありがとうございます、楽しみにしてます！ (2017年6月6日 23時) (レス) id: a328cfacef (このIDを非表示/違反報告)
けむ - またまたコメント失礼します。リクエスト、というより質問なのですが、以前短編集で康二くんの「えがお」「えがお2」を読ませていただきましたが、このお話の続編を書く予定はありますか？その後の2人がどうなったのか気になります。 (2017年5月18日 12時) (レス) id: a328cfacef (このIDを非表示/違反報告)
日向明音＊ハピブル＊夜桜智恵理親衛隊長(プロフ) - 可愛いです！！めっちゃ！！！！ (2017年4月16日 13時) (レス) id: 1302fb89b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜翔
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/drss1/
作成日時：2016年11月13日 21時
